2019年6月18日(火)

わが子の就活を台無しにする親たち

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2015/4/16 6:30
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 初めての就職活動は分からないことだらけ。直接企業に質問しづらいことも多いし、口コミ情報がどこまで信用できるかも不安だ。そんな悩みを解決する「就活探偵団」。就活生の疑問に答えるべく、あなたに代わって日経記者が企業に突撃取材します。

「親が就活に口出ししてきます。過保護じゃないでしょうか」――。就活探偵団にこんな悲鳴が舞い込んできた。我が子の就活に「何か力になりたい」と思う親は多いだろう。しかし、最近は思いが強すぎるのか、過干渉となって子の就活をぶち壊す親、さらには子の自由を奪ってしまう「毒親」のようなケースすらあるという。親が絡んだ就活の最新事情を取材した。

転勤があることを理由に、総合職への就職を反対されたケースも

転勤があることを理由に、総合職への就職を反対されたケースも

■父親がエントリーシート書いて全滅

「子離れしてくださいね」――。都内上位大キャリアセンターは親向け就活セミナーで真剣に訴えている。子離れできない親が優秀な学生の就活を台無しにしてしまうケースを見過ごせなくなってきたからだ。

ある成績優秀な女子学生が大手企業の総合職に内定をとった。親は当然、喜んでくれると思って報告すると予想もしない言葉を母親から投げつけられた。

「お前は私を捨てるつもりなのか!」

総合職なので転勤は避けられない。母親はそれが許せなかったのだ。いままで育ててやったのに母親の面倒を見るつもりがないのか、と。その学生は母親に逆らえず、就活を再開、転勤がなく母親の元から通勤できることだけが取り柄の、行きたくもない企業に入社したという。

別の男子学生は父親が就活に全面介入してきた。父親が選んだ大企業しか受けることを許されず、「企業のことならなんでも知っている」と豪語する父親が就活生に代わってエントリーシート(ES)を書いたが、すべて落とされた。

「私たちが想像するより、最近の学生は親の意向に沿おうとします。親の期待に応えなければと、涙ぐましい努力をする」(キャリセン担当者)。首都圏の中堅私大のキャリセン担当者も同意する。「今の学生は優しいんです。親からあれこれいわれても反発できない」。親に反発できない素直な学生は時に行き場がなくなり、途方に暮れる。

■親が反対してうつ病に

就活支援団体担当者も親の反対で就職がダメになった学生を何人も見てきた。「15年卒学生で娯楽施設系の企業に内定をとった学生がいましたが、親が入社に大反対。その子は鬱になってしまい、夏以降、引きこもってしまった。今の学生は自分の就活と『親を安心させたい』という気持ちとの板挟みになってしまうことが多い」

都内の有名女子大にも毎年、親との関係に悩んだ学生が相談に訪れる。「恵まれたバブル期に就活した今の親は、自分の知らない業種や企業に子が入ることを受け入れられないことが多い。昨年も親に反対された学生がキャリセンに相談に訪れ、話し出すと泣き出してしまった」

なぜ、親はこれほど就活に口出しするようになったのか。3月上旬に開かれた「マイナビEXPO」の保護者向け勉強会に参加した親を捕まえて聞いてみた。

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