2019年7月17日(水)

トヨタがハッキング対策に本腰、富士通と「設計指針」

2015/4/10付
保存
共有
印刷
その他

日経テクノロジーオンライン

トヨタIT開発センターと富士通が共同で開発中のセキュリティー技術の概要

トヨタIT開発センターと富士通が共同で開発中のセキュリティー技術の概要

トヨタ自動車やデンソーなどが出資するトヨタIT開発センターと富士通は、自動車のセキュリティーを高める取り組みで協業する。2社は2015年4月8日、自動車をハッキングから守る技術を共同で開発していることを明らかにした。

2社が開発中の技術は、自動車に搭載する複数の電子制御ユニット(ECU)の間や、ECUとデータセンターの間でやり取りする情報を暗号化するなどして、セキュリティーを高めるもの。ECUに搭載する専用のICチップで暗号鍵を生成して管理する。加えて正規のECUであることを確かめる認証機能や、ソフトウエアを安全に遠隔で更新する技術もある。

トヨタIT開発センターの小熊寿氏は、「自動車のユーザーの安全と安心を担保するため、悪意ある攻撃や侵入に対してECUを守りたい」と意気込む。さらに開発中の新しい技術は、ECUなどを手掛ける自動車部品メーカーに対する「今後の設計指針になる」と述べた。

専用のICチップは、「TPM(Trusted Platform Module)」と呼ばれる仕様を採用したハードウエア・セキュリティー・モジュール(HSM)。TPMをECUに搭載し、悪意ある第三者によるハッキングから自動車を守る。2社は、2015年4月22日から米国デトロイト市で開催される自動車の学会「SAE 2015 World Congress & Exhibition」で開発中の技術について講演することに加えて、実演する。

TPMは、業界標準化団体であるTCG(Trusted Computing Group)が仕様を策定する。TCGは、米Intelや同Hewlett-Packard、同IBM、同Microsoftや富士通などが中心となって2003年に設立した情報セキュリティーの向上を目指した団体である。2015年3月にTPMの自動車版の仕様を一般に公開した。

トヨタは2012年にTCGに加わった。富士通は自動車のセキュリティー技術の開発にかねてより力を入れており、日経BP社が発行した「自動車の情報セキュリティ」の執筆に加わっている。

(日経テクノロジーオンライン 清水直茂)

[日経テクノロジーオンライン 2015年4月9日掲載]

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。