2018年7月18日(水)

脳波で消費者のココロ丸見え 電通が探る商機の芽

(1/2ページ)
2015/4/4 7:00
保存
共有
印刷
その他

 電通が「脳波」に注目している。脳波のパターンを細かい感情に分解して「見える化」できる技術を利用し、企業がつかみあぐねている消費者のココロをとらえた新製品やサービスを提案しようというのだ。このほど、脳波とIT(情報技術)をからめて斬新なビジネスアイデアを競い合う2日間のハッカソンを開催。顧客企業にそこでの成果を早くも提案し始めているという。その現場を追った。

■初のハッカソンに多数の応募者

 3月中旬。インターネット企業、デジタルガレージの本社にある大部屋で「電通テクノジャム」と呼ぶハッカソンが繰り広げられた。9つのテーブルごとに、何やら頭にヘッドホンのような装置をつけた人を取り囲んでにぎやかに議論を交わしている。

 参加者46人のうち22人は電通社員。残りはデジタルガレージのほか、大学に所属するプログラミング技能を持った人材だ。5~6人のチームごとに、脳波をいかしたビジネスを考え出し、顧客企業に提案できるプランを組み立てて2日目に発表する――というのが骨子だ。各チームには3万円を上限とする費用が支給され、デモンストレーション用に動くハードウエアを作ってもよいし、考え出したサービスが有用かどうかを検証するための材料費に充ててもよい。

 電通がこうしたハッカソンを行うのは初めて。「研修の一環」として参加者を募ったところ、募集定員を大きく上回る人が手を挙げたという。選ばれた参加者は20~30代の社員が中心で、企画・制作から企業へのコンサルティングまで様々な部署から集まった。

 各チームに配られたのは米社製の簡易型脳波計と、「感性アナライザ」と呼ぶ解析ソフト。脳波計はおでこと耳に電極があるヘッドセットで、電位差から脳波を測定する。感性アナライザは慶応義塾大学理工学部の満倉靖恵准教授が開発したもので、脳波の動きをもとに複数の感情を0から100の値で表す。

 具体的には「興味」「好き」「ストレス」「眠気」「集中」の5種類で、カギはリアルタイムで見える化できることだ。データは無線でタブレット端末やパソコンに送信。画面上のグラフでは1秒ごとに数値をプロットしていくが、感情が小刻みに移ろっているのがわかる。満倉准教授によると、約17年で集めた実際の脳波信号データをもとにアルゴリズムを設計。人が無意識下で感じている思いを7~8割の精度で類推できるという。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報