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雌伏のときにサヨナラ? 日本ハム・斎藤佑樹

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2015/3/29 7:00
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季節は毎年きっちり巡っていても、球春はどの選手にも巡ってくるとは限らない。入団5年目を迎える日本ハム・斎藤佑樹に、今年は花咲く春がやってくるか。

12球団がそろって最後のオープン戦を終えた22日。ヤクルト戦で登板した斎藤の姿は神宮球場のマウンドによくなじんでいた。五回から2番手で登板、9番の代打森岡良介を二ゴロに仕留めると、今をときめく1番山田哲人をわずかに抜いた球でタイミングをずらし、遊飛。2番川端慎吾も二ゴロに打ち取った。

2イニング目の相手はクリーンアップ。真価が問われる場面で、オープン戦の本塁打王(5本)の3番ラスティングス・ミレッジを力のない左飛、4番雄平のバットを内角球でへし折り一ゴロ、5番畠山和洋を遊ゴロと完璧に抑えた。2イニングだけとはいえ、希望を持たせる投球だった。

迫られた投球の組み立ての転換

「ストライクゾーンの中で勝負すること」をテーマにしているという。ゾーンのなかで微妙に変化をつける投球が相手の早打ちを誘って、2回で16球。何かを断定するにはあまりにも短いイニングだったが、相手にバットを振らせて、打たせながら抑えた内容には、雌伏のときに別れを告げるかもしれない、と思わせるものがあった。

学生のころはワンバウンドになるスライダーでも打者は簡単に振ってくれたが、プロはそうはいかない。2011年の入団以来6勝、5勝、0勝、2勝。右肩痛による球威の低下が元凶ではあったが、投球の組み立ての根本的な転換が迫られていた、という面もあったのではないか。ボール球で誘いをかける投球から、ストライクゾーンの枠のなかで勝負する投球への転換。それが少ない球数に表れている。

一時は140キロに満たなかった直球の球速も最速145キロを計測した。「神宮というのもあるし、スピードはあまり関係ない。それでも差し込めるボールがあったのは収穫」と斎藤は言った。

神宮というのもある、とは球場のスピードガンの特性のことを言っているのだろう。他球場より少し速めに出るといわれている。しかし、要は数字ではない。ヤクルト打線に満足なスイングをさせなかったという結果が、何よりその威力を示していた。

2軍と1軍は「あまり関係ない」

昨今はあまり商売にならないからか、オープン戦の数が減った。投手にしわ寄せがいき、投げられる機会とイニング数を奪い合う状態になっている。貴重な登板機会は"主力"に優先的に割り当てられる。そして残念ながら、現在の斎藤はその立場にない。

斎藤にとって22日のオープン戦は2月22日以来、1カ月ぶりの1軍戦登板だった。2月のヤクルト戦で4回2安打3四球で2失点したあとは、2軍の試合での登板を余儀なくされていた。

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