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メイウェザー対パッキャオ 超高額券が示す興行価値
スポーツライター 杉浦大介

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2015/3/16 7:00
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これらのチケットの大半はプロモーター、テレビ局、カジノ業者側に流れるため、一般のボクシングファンの購入はほとんど不可能に近い。著名人への「コンプリメンタリーチケット(無料券)」も今回に限っては「存在しない」と関係者が明言しており、文字通りの歴史的プラチナチケットになりそうな情勢である。

ボクシングにおける過去の入場料収入の最高は、2013年のメイウェザー対サウル・アルバレス(メキシコ)の約2000万ドル。今回はその倍以上の約5000万ドル超となることが確実視され、ブローカーの間で出回るチケットには尋常でない値段が付けられることになりそうだ。

PPV放送売り上げも最高が確実

コンテンツを選んで視聴する課金制のペイパービュー(PPV)放送の売り上げも、途方もないものになることが確実だ。近年のビッグファイトのPPVの価格は60~75ドルくらいが相場だったが、この試合では過去最高の89.95ドル前後、ハイビジョン(HD)では約100ドルになると予想されている。それほどの高額もファンの購買意欲を妨げるとは思えず、入場料収入と同様、PPV売り上げも過去最高(07年のメイウェザー対デラホーヤ戦の約244万件)を更新するのは間違いない。

注目される両選手のファイトマネーがいくらになるかは、このPPVの結果次第だ。通常はPPV売上高のうち10%をテレビ局が受け取り(今回は共同で番組をつくる2局が折半)、45%はプロバイダーとなるケーブルネットワーク企業に流れる。残った45%に入場料収入、海外の放映権、グッズ売り上げなどが加えられ、そこから前座ファイト料やもろもろの経費を差し引いた金額がメーンイベントに関わる人たちの取り分になる。

最終的なPPV売り上げは300万件以上、総興行収入は4億ドルに及ぶとの見方から、メイウェザーは1億2000万ドル、パッキャオは8000万ドル程度のファイトマネーを受け取ると予想されていた。しかし、試合決定以降の騒ぎを体感したトップランク社(パッキャオのプロモーター)のボブ・アラム氏や他の関係者は、「PPV売り上げは500万件に近づくかもしれない」と語り始めている。

ファイト料、共に1億ドル超えも

本当にそうなった場合には、メイウェザーのファイトマネーは約1億8000万ドル、パッキャオは1億2000万ドルに達する計算になる。これらのとてつもなく巨大な数字にどれだけの現実性があるかは微妙だが、そんな概算がなされること自体、今回の試合のスケールの大きさを物語っているといえよう。

さて、それではこの一戦がビジネス的にここまで大きくなった要因はどこにあるのか。

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