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巨人・小林、殺気のない二塁送球の魅力

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2015/3/1 7:00
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チームの要である阿部慎之助を捕手から一塁にコンバートし、大変身を図る巨人。原辰徳監督の決断の下地になっているのは2年目の捕手、小林誠司(25)の伸びしろへの期待だろう。大きな賭けにもみえる人事の成否が、チームの浮沈に直結する。

スローイングの安定が課題

「すごいですね。ピッチャーとの共同作業とはいえ、(小林の)肩はウチにとって大きな味方。大きな長所だよね」。原監督が目を細めたのは開幕投手候補の菅野智之らと組んで、3盗塁を刺した21日の広島とのオープン戦だった。

一回1死一塁から、広島の新人、野間峻祥(中部学院大)がスタートを切った。菅野からの投球を受け、二塁カバーの坂本勇人に送られた球はワンバウンドしたが、間に合った。投手が3番手の小山雄輝に代わった六回は安部友裕の二盗を阻止、七回も同じコンビで二盗を試みた野間を刺した。

ワンバウンド送球となった1つめの盗塁阻止は、クイックモーションのなかでも「速い方のクイックで投げた」という菅野が稼いだ時間と、坂本のグラブさばきに助けられた感があった。確かに共同作業の成果ではあった。

これに先立つ19日の中日との練習試合ではやはり送球がワンバウンドするなどして、大島洋平、新人の友永翔太(日本通運)、松井雅人に走りまくられた。

走者にとって一番やっかい

キャンプの課題として「スローイングの安定」に取り組んできた。その成果が挙がっているとは言いがたいが、送球時の"何気なさ"に、この捕手の計り知れない器の大きさがうかがえる。

走者がスタートを切ったとき「さあ、刺すぞ」とか「俺の肩をみせてやる」という雰囲気を発する捕手がたまにいる。

しかし、小林はそうした捕手ではない。地肩の強さからして、しゃかりきに投げる必要もないのだろうが、この脱力感、冷めた感じはなかなか練習して出てくるものではない。もちろんそれは端正な顔立ちで、およそ武闘派とはみえない外見からくるものでもないはずだ。

「刺してやる」という殺気がないのは走者にとって、一番やっかいなことかもしれない。

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