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「地上の太陽」核融合 三菱が挑む次世代エネルギー

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2015/2/23 7:00
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 「太陽を地上で実現する」とたとえられる核融合発電。フランスで建設が進む実験炉には世界中から最新鋭の技術が集められ、三菱重工業と三菱電機もその一端を担う。国内では当面、原子力発電設備の新設が難しい状況だが、次世代エネルギーへの貢献に力を注ぐことで技術力を磨いていく考えだ。

■日米欧共同の実験炉

 三菱重工の神戸造船所二見工場(兵庫県明石市)。この敷地内に同社の原子力発電事業の本拠地がある。国内の原発がすべて停止している中、工場も閑散としているかと思いきや、従業員が慌ただしく作業を進めていた。

 その理由の一つは、東京電力の福島第一原子力発電所向けに出荷する汚染水貯蔵タンクの製造。もう一つが、日米欧など世界各国共同で建設が進むフランスの国際熱核融合実験炉(ITER)向けの中核部品の製造だ。

熱核融合実験炉で使う磁場コイルは完成時に長さ14メートルにもなる(三菱重工業の神戸造船所)
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熱核融合実験炉で使う磁場コイルは完成時に長さ14メートルにもなる(三菱重工業の神戸造船所)

 まず目に入ってきたのは、巨大なステンレス製の構造物だ。外形はアルファベットの「D」の字に似た形で、完成すると直線部分が約14メートルにもなる。「ラジアルプレート」と呼ばれるもので、強力な磁場を発生させるための巨大なコイルの枠として使われる。

 作業者は固いステンレスをミリ単位のひずみも出さず、図面通りの形状に曲げたり溶接したりしながら仕上げていく。「匠(たくみ)の技とコンピューター解析を組み合わせて初めてできる」(原子力事業部の井上雅彦・核融合推進室長)工程だ。三菱重工は、橋梁や原子炉容器などの巨大構造物で培ってきた技術をフルにつぎ込む。

 「太陽で起きている状況を人工的に作る」と表現されるのが核融合だ。現在、実用化されている原子力発電は「核分裂」の反応を利用するが、核融合は逆に原子核を融合させることでエネルギーを取り出す。得られるエネルギーが大きいだけでなく、高レベルの放射性廃棄物を出さないなど多くのメリットがある。

 ただ、太陽のように強力な重力が存在しない地球上で核融合を起こすのは至難の業だ。この課題を乗り越えるため、ITERでは重水素と三重水素をセ氏1億度以上もの高温下でプラズマ状態にし、原子核をぶつけ合う仕組みを計画する。

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