2019年8月23日(金)

「ナッツリターン」が示した壁 輝き薄れる韓国
編集委員 後藤康浩

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2015/2/8 7:00
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セウォル号事件が示したのは安全に対する企業や現場の無責任体質と利益至上主義だろう。それを監督する行政側も企業との癒着が垣間見える。最新の海難救助艦に搭載される高性能音波探知機(ソナー)の代わりに、安い魚群探知機が装備されるというごまかし事件も最近、発覚した。

経済危機を乗り越え、グローバル市場での存在感も高まったが、内実は空洞だったということだろう。日本のエレクトロニクスメーカーをなぎ倒したサムスンが儲けがしらのスマートフォンで、「華為技術(ファーウェイ)」「小米(シャオミ)」「レノボ」など中国ブランドにシェアを急激に侵食される姿は技術、ブランドが思ったほどのレベルでなかったことをうかがわせる。

■日本に「追いつき追い越せ」の限界

現代自動車、POSCO、LGエレクトロニクスさらには造船、プラントなど幅広い業種にほころびが出ている点は韓国経済、韓国企業がカベにぶつかっていることをうかがわせる。それは、日本企業に照準を合わせ、追いつき追い越そうという発想や規模拡大のみを追求する成長モデルの限界が来ている。「最大より最良」「ナンバーワンよりオンリーワン」を目指すべき時期が来ているようにみえる。

平昌五輪の会場予定地を見て回った。施設の建設は進んでいたが、現地の人々の無関心さ、冷淡さには驚いた。あと3年で五輪が開催される熱気はまったく感じられなかった。冬季五輪開催を単なる「先進国の勲章」として誘致した政府や財閥と現地の人々との意識の段差を感じた。

韓国が輝きを取り戻すのは、「韓国らしさ」、「韓国しかできないこと」を見つけ出した時かもしれない。

 「私が見た『未来世紀ジパング』」はテレビ東京系列で毎週月曜夜10時から放送する「日経スペシャル 未来世紀ジパング~沸騰現場の経済学~」(http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/)と連動し、日本のこれからを左右する世界の動きを番組コメンテーターの目で伝えます。随時掲載します。筆者が登場する「韓国に異変 第4弾!~怒れる国の真相に迫る~」は2月9日放送の予定です。

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