2019年9月16日(月)

後藤さんの志を受け継ぐために

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2015/2/1 13:53
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いまの気持ちをどう表現したらいいのか。怒りと衝撃と深い悲しみと――。

人質になっていたジャーナリストの後藤健二さんが殺害されたというニュースが飛び込んできました。人間は、こんなにも残酷になれるものなのか。悲しみは怒りに変わります。

■冷戦のタガ外れ、民族主義や宗教心が高揚

イスラム過激派組織の自称「イスラム国」。世界は、とんでもない化け物を生み出してしまいました。

先週金曜日は、東京工業大の後期講義の最終日。後藤さんの安否が不明な中で、私は学生たちに、今回の事件を歴史の中に位置づける視点を持ってほしいと話しました。

第2次世界大戦後、世界は、3度目の世界大戦が起きないようにと、国際連合を組織しました。

しかし、東西冷戦が始まり、世界は米国陣営とソ連陣営に二分されます。米国とソ連は対立するものの、実際の戦争にはならずに「冷たい戦争」を戦います。その結果、「冷たい平和」が誕生します。

その一方、米国とソ連の対立の周辺部で代理戦争が勃発します。朝鮮戦争であり、ベトナム戦争でした。アフリカではアンゴラ内戦も起きました。

東西冷戦の中で育った私にとって、ベルリンの壁崩壊に続く東西冷戦の終結は、新しい歴史の幕開けでした。ようやく平和な世界が来る。そう思ったのですが……。

実際には、各地で地域紛争が頻発します。湾岸戦争や旧ユーゴスラビア内戦などが、その例です。

東西冷戦というタガがはずれ、それまで隠れていた民族主義や宗教心の高揚が起きたのです。

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