2019年7月18日(木)

華やかな芸術 アイスショーも奥深い
プロスケーター 太田由希奈

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2015/1/28 7:00
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私は30日から3日間、ミュンヘンで「Rock the Ice!」というアイスショーに、トリノ五輪男子シングル銅メダリストのジェフリー・バトルさん(カナダ)らと一緒に出演する。このショーは少し面白くて、リンクが10メートル×15メートルしかない。試合が行われるリンクは30メートル×60メートルなので、面積からいうと12分の1の大きさだ。

アイデア次第で様々な見せ方

だから、一般的なショーはお客さんが座る観客席はリンクを360度ぐるりと取り囲んで見下ろせるようになっているが、この「Rock the Ice!」は前方にしか観客を入れない。本当に小劇場の舞台といった感じだ。こう考えてみると、アイスショーはアイデア次第で様々な見せ方ができ、本当に奥深い。

欧米では規模の大小を含めてこうしたショーが各地で頻繁に開かれていて、演劇やバレエのように文化としてしっかりと根付いている。ショースケーターも憧れの的で、「このショーに出演している」と話すと、称賛されたり尊敬されたりする。

日本でも最近、こうしたショーが増えつつある。しかし、欧米に比べると、まだまだ。日本にはリンクが少ないということもあるのかもしれない。現役を引退したら、もう滑る場がなくなってしまうのは本当に残念。また、選手としては大成できなかったが、滑りは非常に美しいので、ショーでは一段と映えるスケーターもいる。そうした人たちに活躍の場を与える意味でも、日本でもっとショーが頻繁に開かれるようになれば……。

様々なショーの機会増えれば

日本のスケーターの中には、出演の機会を求めて欧州で開かれているホリデー・オン・アイスや米国の豪華客船の中で行われるショーなどに出かける人もいるくらいだ。華やかな夢の世界であるアイスショー。ファンの方々に喜んでもらうためにも、大規模なショーだけではなく、小規模なものも含めて、もっともっと増えてほしいと思っている。

 おおた・ゆきな 1986年11月生まれ、京都市出身。2003年世界ジュニア選手権の女子シングルを日本勢で10年ぶりに制し、シニアデビューとなった04年四大陸選手権で優勝。その後、右足首のケガで試合に出場できない日々が続いたが06年に復活。同年、拠点を東京に移し、樋口豊氏の指導を受ける。08年に引退後、プロスケーターとしてアイスショーなどで活躍。明治神宮外苑フィギュアスケートクラブでノービス(小学生)世代の子供を指導し、解説者としても活躍。

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