2018年1月21日(日)

店舗集客に効果 ゲームが誘う企業マーケティング
山田 剛良(日経NETWORK編集長)

(2/2ページ)
2015/1/27 7:00
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 関係者によると、グーグルとローソンの契約は実際にプレーヤーが実行したアクションの数で金額が決まる成果ベース方式であるようだ。単なる数だけでなく、時間帯別の訪問人数や滞在時間など、マーケティングに活用できる細かなデータも店舗ごとに提供されていると思われる。

やまだ・たけよし 東工大工卒、同大院修士課程修了。92年日経BP社に入社、「日経エレクトロニクス」など技術系専門誌の記者、日本経済新聞記者を経て13年から現職。京都府出身、49歳。

やまだ・たけよし 東工大工卒、同大院修士課程修了。92年日経BP社に入社、「日経エレクトロニクス」など技術系専門誌の記者、日本経済新聞記者を経て13年から現職。京都府出身、49歳。

 企業がマーケティングでゲームと組む「コラボ」は既に広がっている。1月に始まったガンホー・オンライン・エンターテイメントの「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」とロッテの「ビックリマンチョコ」のコラボなどが典型例だろう。

 ガンホーが期間限定でビックリマンのキャラクターをゲーム内で入手できるようにする一方で、ロッテは「パズドラマンチョコ」を限定発売する。パズドラの人気を商品の周知や販売につなげるアプローチだ。商品を買ったプレーヤーだけにゲーム内で使える特別アイテムを与え、商品販促効果を狙うコラボも多い。

 一方、通常の広告でよくある「個別店舗への集客」のためにゲームとコラボした例は少ない。特定の場所を訪れた人だけがゲーム内で有利になるため、その場に足を運べないプレーヤーから不満が出やすいのだ。だがイングレスの場合は特定の場所を訪れることがゲームの目的でもあるため、こうした反発を受けにくい。特定の店舗にプレーヤーを誘導するといった使い方もできる。

 イングレスの開発を指揮するグーグルのジョン・ハンケ副社長は同ゲームを「次世代モバイルアプリのショーケース」と位置づける。今回のローソンとのコラボには新たな効果を生む広告手法を開発・検証するグーグル側の思惑もあるはずだ。

 イングレスでの企業マーケティングの成功事例を見て位置情報ゲームに参入する企業は今後増えるに違いない。位置ゲームの元祖「コロニーな生活」などを展開するコロプラは、2014年4月の決算発表で新しいスマホ向け位置ゲームの開発を表明した。他にも水面下で参入を検討している企業は多いだろう。

 ゲームの特性を調整すれば、イングレスにはない新タイプのコラボも考えられる。企業マーケティングに新しい可能性を開くことになりそうだ。

〔日経MJ2015年1月26日付〕

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