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地域活性化のため、今、何をすべきか

学生からの提案 大野直竹・大和ハウス工業社長編(1月26日)

大和ハウス工業社長の大野直竹さんの提示した「地域活性化のため、今、何をすべきか」という課題へのアイデアを募集したところ、多数のご投稿をいただきました。紙面掲載分を含めて、当コーナーでその一部をご紹介します。

活性化銘柄 選び公表

薄田邦雅(22) 拓殖大学政経学部3年

経済産業省が女性の活躍推進に優れた上場企業を投資家に紹介し、企業に行動を促す「なでしこ銘柄」にちなんで「地方活性化銘柄」の導入を提案したい。本社を地方に移転したり、地元出身者や地元大学卒業生を積極採用したりするなど、地方活性化に優れた取り組みをした企業を選定する。投資家のみならず広く公開することで企業のインセンティブを引き出す。こうした取り組みが人口の一極集中の抑制や地方活性化に結び付くのではないか。

空き家プロジェクト

日下智貴(22) 香川大学農学部3年

空き家に移民の方や未就労の方に入居してもらうだけでなく、他の空き家を使って建築の基礎を学んでいただく。それで得た技術を生かして空き家をリノベーションし格安で売り出す。この活動を通して、移民の方や未就労の方は建築に必要な技術を一通り学べるだろう。空き家に新たな価値が加わり、新規入居者の獲得につながると考える。経費や時間もかかるだろうが、このプロジェクトが続いていけば、着実に地域が活性化されていくと思う。

伝統産業を海外へ

間瀬戸安菜(21) 中京大学総合政策学部4年

昔ながらの日本の仕事や文化を守る仕組みを国が整備すべきだと思う。高品質・高技術を求める顧客を探すチームを設け、国内外問わずに顧客を開拓する。地域の産業や伝統文化に関わる人々が、安定して注文を受けられる仕組みを作るのだ。品質面で安心でき、技術も高度な「メード・イン・ジャパン」の商品を求める潜在顧客は多いはず。そのニーズの発掘こそが各地域の産業や伝統文化を継承し、地域の活性化にもつながる道だと考える。

【以上が紙面掲載のアイデア】

日本経済新聞社は「未来面」の一環として、シンポジウムを3月6日(金)に早稲田大学・小野記念講堂(東京・新宿)で開催します。企業トップ5人が学生のみなさんに今求められるグローバル人材についてメッセージを贈ります。入場無料。定員200人(学生限定)。詳細はこちら

地方大学を核とした外国人人材の受け入れ

木下覚人(24) 東京大学大学院工学系研究科修士1年

日本の技術力・研究力は近年のノーベル賞受賞をみても世界的に認知されており、高度な人材をひき付ける素地は大きい。教育・研究における外国語や豊かな多様性といった環境は日本人の人材をひき付ける要素でもある。地方の多くの都市に存在している国公立の大学は受け入れの核となり得る。地方大学における多様な外国人人材の受け入れと産学連携を推進し、大学を通じてそれらの人材を安定的に産業界に供給する。地方の産業を育成し、地域活性化につなげる策だ。

子供リーダー制度の導入

平岩莉央(22) 中京大学総合政策学部4年

子供たちにその街のリーダーとなる権利を与える制度をつくりたい。立候補者を募り、その街の人々で選考する。児童会や生徒会を連想していただくとよい。リーダー権を得た者は政策の実行へ活動していかなければならない。たとえば「資源回収をより楽しいものにする」という政策でリーダーになったとすれば、資源回収の際に回収量に応じてシールを贈呈するなど優秀者に特典を与える。本制度の最大の目的は、子供を中心とした活動に大人も巻き込み、地元愛を深めることにある。

企業間の「恋する職場」作り

田口光(21) 関西学院大学文学部3年

地方の人口減少問題への対応でやるべきは「恋する職場」作りだ。地方は大都市と比べ一般に出会いが少ない。そこで複数の企業の独身社員が同一オフィス内に勤務する「合同独身オフィス」を作ってはどうだろう。オフィス内に異性との出会いの場を設けるのだ。恋愛は仕事の効率を上げる一番の特効薬だと思う。

地域の魅力で人引き付ける仕組みを

末永曜(21) 産業能率大学経営学部2年

同年代の知人には地方での生活に関心を持つ人々は多いと感じる。そんな人に土地を知ってもらうため、自治体が空き家の管理・転用を柔軟に執行できる仕組みを作ったうえで、空き家を宿泊施設として格安で提供してはどうか。宿泊する人には代わりに地域住民が求める簡単な仕事などを手伝ってもらったり、一緒にご飯を食べたりして、その土地を身近に感じてもらう。リフレッシュ目的でも、日本の生活や文化に興味を持つ外国人へのアピールでもよい。今そこにある環境に価値を感じる人へ空き家の転用を支援することで地域の活性化を進めたい。

学生・留学生専用単位取得キャンパス構想

大島光洋(26) 首都大学東京大学院都市環境科学研究科博士前期課程3年

地方では人、情報、知恵の少なさが課題だ。3つの要素を集約するため、全国の学生や留学生が地域に住み込みながら知恵の共有や共創によって、地域住民や企業の課題解決に取り組める特区の構想を提案する。全国の高校や大学などが同構想に参加し、学生の単位取得やインターンシップのような社会経験として認定してはどうか。彼らの頑張りは、課題解決を求めた地域住民や地域企業が評価する。この構想は学生にとって知力を出して経験値を蓄積できるうえ、地域住民に人材を恒常的に供給でき、行政・企業が彼らの知恵やアイデアに触れ続けることが可能だ。優秀な学生を地域で採用するなどの波及効果も見込めるだろう。

+1km作戦で日本を元気に

酒井真理(25) 東京農業大学農学部4年

「+1km作戦」とはバスの路線を1kmずつ延長し、これに伴い住宅地と商圏を少しずつ広げていくプランだ。ほんの少し路線を延ばせば人も企業も集めやすいエリアを市民と行政、バス会社が相談して決めて、停留所や新路線を設置する。路線を延ばしたエリアが活気づけば大成功だ。1kmずつの小さな規模で路線を延長することで、バス会社にも運賃を支払う市民にも負担は軽めにできる。仮に失敗してもコストは少なく、鉄道路線のない全国各地で実施できる手軽さもある。

日本経済新聞社は「未来面」の一環として、シンポジウムを3月6日(金)に早稲田大学・小野記念講堂(東京・新宿)で開催します。企業トップ5人が学生のみなさんに今求められるグローバル人材についてメッセージを贈ります。入場無料。定員200人(学生限定)。詳細はこちら

地域の魅力を逆輸入

大西翔(23) 早稲田大学社会科学部4年

地方に人が集まらない一番の理由は、それぞれの地域に魅力がないからではなく本当の魅力を発信できていないからだろう。そこで日本の各地域を再現した「ジャパンタウン」を世界各国につくることを提案したい。我々は自分たちが住む地域の本当の魅力を案外知らないものだ。ジャパンタウンで文化やライフスタイルを海外の人々に肌で感じてもらうことが、地域の魅力を発見する近道だと考える。魅力を感じた海外の人々は本場に足を運ぶだろう。各地域もそこで明らかになった魅力を強みとした街づくりを進め、訪問者を満足させる。海外から注目されていると聞けば日本人の訪問も増える。訪れる人が増えればそこにビジネスが生まれるだろう。

田舎インターンシップ

矢久保由介(19) 立命館アジア太平洋大学国際経営学部2年

住めば都とはいえ、見知らぬ土地に移り住むのは覚悟のいることだと思う。そこで夏休みや春休み中に、都会の学生に田舎暮らしを体験してもらう「田舎インターンシップ」を導入するのはどうだろうか。学生にとっては異文化の体験につながるだけでなく、今後の人生設計の機会にもなるだろう。地域にとっても都会へのPRや口コミによる特産物販売の促進、長期的には若者の流入による地域社会の活性化などの利点が見込める。

常識を覆せ!「商店街」から「教育街」へ

石山春平(19) 北九州市立大学法学部1年

全国の商店街が衰退している。そこで発想を変え、商店街の役割を「消費の場」から「教育の場」へ転換するのはどうだろうか。商店街の空き店舗を保育や教育施設に転用し、子供が遊び、学べる環境を整備する。密集しているため、様々な施設を集中させやすい利点がある。子供にとって多様な体験ができ、親が安心して子供を預けることができる場所にする。子育ての負担が減ることで母親も働きやすくなるはずだ。重要なのは子供を家庭で育てるだけでなく「地域で育てる」という考えを実践することだ。子育てに関わる多様なニーズを集約することで「教育街」は経済的にもメリットがあるだろう。

企業も巻き込み、町ぐるみで地域再生を

高橋律也(19) 中央大学商学部1年

若者を地方に呼び込むには、地域の人々が団結して「町ぐるみ」で魅力を発信していくのがいいと思う。地方の農林水産業は後継者問題が衰退の大きな一因となっている。農業は炎天下の中で作業をしなければならない、漁業は朝早くから寒い海に船を出さなければならないといった否定的なイメージがあるという話をよく聞く。そこで、地方でそうした仕事に携わる人々が仕事の魅力をアピールするキャンペーンをするのはどうだろう。日本を知りたがっている外国の人々を日本に招くきっかけにもなり得る。大和ハウス工業さんが地方自治体と連携して、若者や外国人のための住居を設置すれば移住もしやすくなるのではないだろうか。

本当に知っているのか

岡田卓磨(21) 一橋大学経済学部3年

少子高齢化に伴う労働力不足を補うために移民を誘致するのもいいが、まずは日本人、特に学生に日本の良さに気付いてもらうことが重要だ。そこで提案したいのは国内の地方への留学制度だ。1学期ほど地方の大学で学び、遊び、生活することが日本を知る近道だと考える。メディアやインターネットで各地域の情報は入手できるが、直接見たり、触れたりして得る知識や経験は質が異なるはずだ。大都市でしか過ごしたことが無い人にこの制度を利用してほしいと思う。日本の魅力を我々日本人が本当に知るべきではないだろうか。

次回の未来面

次回、2月2日掲載の未来面で提示する課題は、ナガセ社長・永瀬昭幸さんの「日本の人口を増やすには」です。広く読者の皆さんからのアイデアをお待ちしております。

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