フルスイングの余韻(山崎武司)

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黒田・松坂…「メジャー帰り」にわくわく

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2015/1/23 7:00
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 プロ野球の中日、楽天などで活躍し、セ、パ両リーグで本塁打王を獲得した山崎武司氏(46)が、野球を中心としたスポーツについて語る「フルスイングの余韻」の連載を始めます。勝負を決めたプレーの分析などの技術論にとどまらず、自由契約を言い渡されながらも復活した27年間のプロ野球選手としての経験に基づく人生論まで、幅広く展開します。(毎月1回掲載予定)

3月下旬のプロ野球開幕までまだ2カ月もあるというのに、既に気持ちはわくわくしている。最大の理由は、あの男が戻ってくるからだ。米大リーグ球団からの年俸21億円ともいわれるオファーを蹴って、その5分の1の年俸4億円(推定)で古巣・広島に戻ることを決めた黒田博樹。大リーグで5年連続2桁勝利を挙げていた39歳の右腕が8年ぶりに日本のマウンドに上がる姿を、じっくりとこの目で見てみたい。

ツーシーム、日本でも決め球になるか

「野球人として、たくさんの時間を熟考に費やしました。悩み抜いた末、野球人生の最後の決断として、プロ野球人生をスタートさせたカープで、もう一度プレーをさせていただくことを決めました」。広島復帰を決めたときに発表されたコメントに、黒田の思いは言い表されているだろう。大リーグをクビになって復帰するのではない。バリバリ働けるうちにカープに戻ってきて、恩返しをしたいという一心。人情があふれる決断に、感動したのは僕だけではなかったと思う。

まず楽しみにしているのは、どのような投球スタイルで臨むかという点だ。大リーグに行く前は直球(フォーシーム)、スライダー、フォークボールという3つの球種で押していたが、米国では右打者の内角に食い込むツーシームを有効に使ってきた。本場のスラッガーをきりきり舞いさせた決め球が、日本でもどのくらい通用するのかに注目したい。

山崎武司氏

山崎武司氏

カギは日本から米国に渡った時と同様に「ボールに適応できるか」にかかってくる。同じ野球のボールではあっても、メジャーで使われている球とプロ野球の統一球では、縫い目の高さや皮の滑りやすさが異なる。もともと日本のプロ野球出身とはいえ、何年もやっていれば向こうの球に慣れるのが当たり前。縫い目が高いメジャー球だからこそ増したともいわれるツーシームの切れ味を、統一球でも同じように出せるか。

大きいチームへの影響、前田は意地を

環境面でみれば、黒田にとって大きなプラスがある。渡米前の広島の本拠地は本塁打の出やすい広島市民球場だったが、2009年からは大リーグ仕様ともいえるマツダスタジアムに移った。投手有利となった球場の特性を考慮に入れて、ツーシームをどこまで使ってくるかは、本人の感覚次第となってくる。

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