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防衛予算「さらに増やして」57%
第208回 編集委員 佐藤賢

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2015/1/21 7:21
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毎年度の予算は「国のかたち」を示します。膨大な数字が並ぶ予算書からは、日本がどんな方向をめざしているのかが浮かび上がります。

一般会計の総額が過去最大の96兆3420億円になった2015年度予算案への評価はどうでしょうか。

防衛関係費は4兆9801億円で、3年連続の増額で過去最大になりました。電子版の読者の皆さんに聞いたところ、「さらに増やすべきだ」が57.1%に上りました。「現状を維持すべきだ」は24.2%、「減らすべきだ」は18.7%でした。

増やすべきだとした人のコメントを見てみます。

○「中国の脅威が増大しており、装備の高度化を進める必要がある」(51歳、男性)

○「中国が対外拡張政策をとって軍事費を増強している以上、防衛関係費は増えざるを得ない」(62歳、男性)

多くの人が中国の軍備拡張に言及し、抑制力を高めるよう求めました。「中国脅威論」が根強いことを感じさせます。

「米国依存の防衛戦略から自立して普通の国になるべきだ。米国はいつまでも守ってくれない」(52歳、女性)と、自主防衛論を唱える意見もありました。

現状維持を求める60歳の女性は「隣国問題で不安はあるけれど財源はどこから出るのか。それを考えると現状維持でお願いしたい」と主張。減らすべきだとする63歳の男性は「ほかに使うべきところがある」と訴えました。

防衛予算を考えるうえで、まずは「大砲かバターか」の議論があります。軍事費を増やすことで国民生活が苦しくなっては国民の理解が得られません。景気回復を優先したうえで防衛予算を考える視点が欠かせません。

次に日本を取り巻く安全保障環境です。中国は日本の伸びよりはるかに大きなスピードで軍備を増強しています。日本は防衛予算のパイで争っても勝てません。米国と連携したうえで防衛体制や装備体系を整える必要があります。

気になるのは陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の縦割りです。それぞれが組織防衛に走り、3自衛隊の予算の割合は大きく変わりません。サイバー対策や宇宙の防衛に一段と力を注ぐとともに、3自衛隊の統合運用を進めるべきでしょう。

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