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震災当日に淡路島生まれ 幕下力士の照強、飛躍誓う

2015/1/17 7:00
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17日、1995年の阪神大震災から20年を迎えた。あの日、大相撲の幕下力士の照強(てるつよし)=本名・福岡翔輝、伊勢ケ浜部屋=は、震源に近い兵庫県の淡路島で生まれた。成人の節目を迎え、「あの震災で亡くなった方々に恥じないような、いい相撲をとりたい」と飛躍を誓っている。

震災当日の夜、母の菊井真樹さん(41)は洲本市内の病院で出産した。被災者を搬送する救急車のサイレンが聞こえる中、不安な気持ちで自分を産んだことを母から聞いて育った。

南あわじ市で育った小学生の頃には、震災による地元の野島断層を社会科見学した。母の話や学校での授業を通じ「大変な日に生まれたのだ」と実感したという。

母方の祖父・菊井龍夫さんは地元特産の淡路瓦の職人だったが、震災後に売り上げが激減。照強が小学生の頃に瓦づくりから身を引いた。相撲を始めてから、いつも大会に来てくれた龍夫さんの応援が励みになった。中学時代に全国ベスト16の成績を残し、好きな相撲の道に進むことを決めた。15歳だった2010年春、伊勢ケ浜部屋に入門した。

入門後は、震災の日に生まれたことが多くのファンに知られるようになり、「頑張れ」と励ましの声をもらうことも多い。次第に「その日に生まれたという運命を背負わなければ」という思いも強くなってきた。

所属する伊勢ケ浜部屋には、横綱日馬富士や相撲巧者の安美錦ら実力者がそろう。照強は初場所2日目に横綱鶴竜から初金星を挙げた宝富士の付け人を4年ほど務めている。身長169センチ、体重114キロと力士としては小柄な照強は「自分は(体重170キロの)宝富士関のような相撲はとれない。むしろ安美錦関のような技で勝つ相撲を目指したい」と、稽古場で日々汗を流している。

師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「照強というしこ名には、被災者を明るく照らすような強い力士になれ、という意味も込めた。あの小さな体で関取になってくれれば、人々に希望を与えられる」と期待する。

「自分の相撲を見て、震災から20年ということを実感してくれるとうれしい」と照強。東京・両国国技館で開かれている大相撲初場所は、今年中の十両昇進も視界に入る東幕下22枚目で挑んだ。今場所は6日目が終わって2勝1敗と白星を1つ先行させた。「20歳のうちに関取になりたい。こんなところで足踏みしていてはいけない」と意気込んでいる。

(田村修吾)

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