「ハイレゾバブル」に沸く音響業界 膨らむ経済圏

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2015/1/15 7:00
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ハイレゾリューション(ハイレゾ)音源に対応した音響(オーディオ)機器の市場が広がり始めた。ハイレゾはCDより高音質なのが特徴で、当初はマニア向け製品が中心だった。ここに来てNTTドコモの冬春モデルのスマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)全機種がハイレゾ対応になった。高い音質に注目が高まり、レコードプレーヤーを久々に発売するメーカーも現れた。ハイレゾ経済圏がけん引役となり、オーディオ機器市場の厚みが増している。

■スマホで買うと自宅にダウンロード

「ハイレゾ音源をいかに気軽に楽しめるかがテーマだ」――。オンキヨーの中野宏副社長はこう話す。同社は昨年秋から「モバイル、PC(パソコン)レス」をテーマにハイレゾ音源を楽しむ人の裾野を広げようと躍起になっている。NTTドコモがハイレゾ対応したのにあわせ2014年10月、ハイレゾ音源の配信サイト「e-onkyo music」のスマホ版サイトを開設した。

05年にPC版を開始した国内最大規模のハイレゾ音源配信サービスで、スマホ対応により外出先で視聴や決済、ダウンロードなどがより手軽になった。配信する楽曲は13年までに約3万曲だったが14年には約7万曲に増え、ラインアップが充実した。独自コンテンツにも取り組み、シンガーソングライターの山崎まさよしさんのライブをハイレゾで配信も行っている。

情報量が大きいことからデータのダウンロードに時間がかかる難点も克服しようと試みる。台湾のQNAPとネットワーク対応ストレージ(NAS)を共同開発。外出先でスマホから購入手続きを済ませると、自宅のNASにハイレゾ音源が自動的にダウンロードされるため、帰宅後すぐに聴くことができる。

ソニーは米家電見本市でウォークマンの上位機種「NW-ZX2」を発表した(米ラスベガス)

ソニーは米家電見本市でウォークマンの上位機種「NW-ZX2」を発表した(米ラスベガス)

オーディオ機器メーカーも矢継ぎ早に対応製品を投入する。パイオニアは14年12月、世界で初めてiPhoneなどスマホに保存したハイレゾ音源をワイヤレス再生できる「Stellanova(ステラノヴァ)」を発売した。デジタル音源を再生するための「USB DACアンプ」やワイヤレスユニット、スピーカーで構成する。独自の転送方法により、無線LAN経由でも大容量のハイレゾ音源をやりとりできるようにしたのが特徴だ。「ハイレゾ音源でもいち早くスマホからワイヤレス再生できるよう対応した」(パイオニア)という。

ソニーは昨秋、ハイレゾ対応のオーディオ機器として世界最小・最軽量のモデルを発売した。13年に発売し好評だったフラッグシップモデルの「NW-ZX1」(実勢価格7万円強)の追加モデルで、2万5000円程度からと手ごろな価格とした。当初予想を上回る売れ行きといい、手応えを感じている。

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