SIMフリー端末の落とし穴に注意 基本から学ぶ「格安スマホ」(下)
フリーライター 竹内 亮介

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2015/1/10 7:00
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格安携帯電話サービスではドコモの通信網を利用する業者が多いので、ドコモのスマートフォンならまず安心して利用できる。マイネオはKDDIの通信網を利用するため、KDDIの端末が必要だ。ただ、マイネオは大手携帯電話会社のようにKDDIの対応端末をマイネオから購入できるようにしている。そうした端末を一緒に購入するのもいいだろう。

だいたい3年以上前の古いスマートフォンでは、LTEやXiといった高速通信機能が利用できなかったり、そもそも最新のSIMカードを認識しなかったりといったトラブルがある。しかし2012年冬以降のモデルであれば、LTEにはほぼ対応済みで、利用できる周波数帯は最新モデルと大きな違いはない。各サービス事業社側でも、端末の対応状況を公開しているので、契約前にチェックしておこう。

■携帯電話会社問わないSIMフリー

格安携帯電話サービスを利用するにあたって、「SIMフリー」というタイプのスマートフォンに興味を持ったユーザーもいるかもしれない。格安携帯電話サービスが自社のサービスで利用できることを保証し、サービスと一緒に販売しているスマートフォンも、海外メーカーのSIMフリー端末であることが多い。

SIMフリースマートフォンは、端末を販売した特定の携帯電話会社に縛られることなく、さまざまな携帯電話会社のネットワーク上で利用できる。用途や好みに合わせていくつかの携帯電話サービスを契約し、SIMカードを差し替えて使うことも可能だ。

グーグルの最新スマートフォン「ネクサス6」もSIMフリーなので、世界各地で利用できる

グーグルの最新スマートフォン「ネクサス6」もSIMフリーなので、世界各地で利用できる

また海外旅行時に、現地で販売されているSIMカードを挿して設定すれば、普段使っているスマートフォンを現地でも使える。こうした自由度の高さは、購入した携帯電話会社のネットワークでしか利用できない「SIMロック」タイプのスマートフォンにはない魅力である。

ちなみに海外では、SIMフリースマートフォンの方が一般的だ。日本でも、総務省が大手携帯電話会社に対して「自社が販売したSIMロックタイプの端末」を、一定期間後にSIMフリー化することを義務づけるガイドラインを発表した。スマートフォンのSIMフリー化は、今後のトレンドの一つになるのは間違いない。

こうしてメリットだけをピックアップしていくと、いいことずくめのような印象を受ける。しかし、実際に使いこなすとなるとハードルが高いのは、現状の格安携帯電話サービスと同じだ。

■通信規格やLTEの周波数対応に違い

まず第一に、対応する通信規格が異なる場合がある。日本は、世界でも例外的にLTEの高速通信網が発達した地域であり、大手携帯電話会社のスマートフォンでLTE対応でないモデルは、もはや存在しない。しかし、海外のさまざまな地域で利用されることを想定している海外製の、それも低価格なSIMフリースマートフォンでは、LTEに対応しないモデルもまだ多いのだ。

またKDDI系の格安携帯電話サービスでは、第3世代通信用のプロトコルとして、世界的に見ると採用例が少ない「CDMA2000」を利用する。LTE非対応で、なおかつCDMA2000非対応のモデルをKDDI系の格安携帯電話サービスで使おうとしても、インターネット接続はおろか音声通話もできない。

ネクサス6のスペック欄を見ると、対応するLTEの周波数(バンド)が細かく記載されている。ただ、こうしたモデルは例外中の例外

ネクサス6のスペック欄を見ると、対応するLTEの周波数(バンド)が細かく記載されている。ただ、こうしたモデルは例外中の例外

第4世代では、大手携帯電話各社がそろって世界標準のLTEを採用するようになり、こうした規格の問題も解決したように見える。しかしここにも落とし穴がある。同じ「LTE」という規格に対応していても、実は各社によって利用する周波数帯が異なる。ネットワーク接続をスムーズに行い、通信を混乱させないためには必要不可欠な措置であり、どこの国でも携帯電話会社ごとに、利用できる周波数帯が細かく設定されている。

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