野球界、少子化対策にぬかりはないか

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2015/1/2 7:00
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2020年の東京五輪で野球が復活する可能性が出てきたが、野球界の足元をみると明るい話ばかりではない。少年野球の現場は子どもを集めるのに四苦八苦。少子高齢化やいろんなスポーツの選択肢が広がるなか、どうすれば子どもたちに野球に目を振り向かせることができるのだろうか。

「サッカーやりたい」と言う息子に動転

私の息子(次男)が小学校3年になるときのことである。おもむろに「サッカーをやりたい」と言ってきた。私は日ごろから「好きなことをやりなさい」と言ってきたのだが、口では「好きなこと」とは言っても、内心は野球をやってくれると期待していた。

長男が野球をやっていたので、同じ道に進んでくれると安心していたところに次男の唐突な言葉である。一瞬、気持ちが動転したが、そこは冷静さを装い、理由を聞いてみた。

すると息子は「Jリーグの人が教えてくれるんだ」と言うのだ。よく話を聞いてみると、土日になるとJリーグのOBか現役選手かわからないが、そのクラブに指導にきているらしい。

「Jリーグの人に教えてもらえるならサッカーをやりたい」と言った息子の気持ちもわからないわけではない。と同時に、Jリーグの組織としての活動に驚いた。それに比べ、野球界はプロとアマの壁があるなど、サッカー界に相当見劣りする。

少年野球、教えるのは近所のおじさん

現状でいえば、少年野球は指導者の資格もあるような、ないような、その辺からはっきりせず、近所の野球好きのおじさんたちが教えている。それに比べ、組織的に指導者の認定をしているJリーグから派遣されるコーチなら安心、と子どもだけではなく保護者の方もそう思うだろう。

その後、私は、ことあるごとに野球も面白いんだぞ、と触れ込み、また、次男の心を動かした「Jリーグ」に対抗するため、当時、私が所属していた巨人の主力選手、松井秀喜のサインボールをあげたり、清原和博に頼み、写真を一緒に撮ったりするという姑息(こそく)な手を使い、次男を野球の世界に引っ張ってきたのだ。

プロ野球選手の息子でさえ、こんな調子であるから一般の家庭ならサッカーを選ぶ子が増えるのもうなずける。

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