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人手不足の建設現場、ロボットが救世主に

2014年は建設現場などで作業員を支援するロボットが相次ぎ開発された。重い資材を運ぶ負担を軽減する装着型の「パワースーツ」や、人間が足を踏み入れられない管の中を自律的に検査するロボットなどだ。建設現場の人手不足が深刻となる中、ロボットの活躍の舞台が広がり始めた。今年登場した主な作業ロボを映像とともに振り返る。

医療・福祉向けロボットのサイバーダインは、腰に過度の負担がかからず重量物を持ち上げられる装着型ロボットを開発、販売を始めた。第1弾として10月から大林組へのレンタルを開始した。物を持ち上げると脳から出る微弱な電気信号を、腰に貼ったセンサーでとらえ、モーターと太ももとおなか周りに巻いたベルトで持ち上げる力を補助する。山海嘉之社長は「建設現場での高齢者の活用を促す効果が期待できる」と話す。

一方、NECや日本下水道事業団が開発を進めているのは、下水道管の老朽の具合を点検するロボットだ。小型の電車のような形状で、管内を移動しながら搭載したカメラで破損や腐食を調べる。熟練作業員の目視による検査は1日に約300メートルが限界だが、ロボットは約1キロメートルの検査が可能という。国土交通省によると、国内の下水道管の総延長約45万キロメートルのうち、約2割は敷設から約30年が経過している。NECなどは、ロボットの作業効率化の効果は大きいとみている。

東急建設はコンクリート製の橋脚を比較的容易に点検、補修するロボットを開発した。ヤドカリのように柱に巻き付き上下動し、水で固まる樹脂を染み込ませたガラス繊維のシートを柱に巻き付けて補修する。高所での作業員の安全確保につなげるのが狙いだ。

経済産業省などは、ロボットの国内市場は2012年で推計約8600億円。35年には約10兆円になると予測する。

三菱総合研究所の三治信一朗主任研究員は「福島第1原子力発電所の事故対応で、人間が行けない危険な地域で作業するロボットの需要が高まり、企業や大学の開発に弾みがついた」と分析。2014年は、社会で役立つロボットの実用へ本格的に動き始めた年だった。

(映像報道部 近藤康介)

■映像はパソコンか、スマートフォンやタブレットのブラウザー版(電子版モバイル)でご覧ください。

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