「格安スマホ」、失敗しない選び方 MVNOを知る 基本から学ぶ「格安スマホ」(上)
フリーライター 竹内 亮介

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2015/1/3 7:00
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下の表は、ドコモで基本プランの「カケホーダイ」の2年契約に加入し、MVNOでは一般的な月々2ギガバイトの通信が行えるパケット定額プラン「データSパック」に加入する場合と、NTTコミュニケーションズがドコモから回線を借りて展開するMVNO「OCN モバイル ONE」で、音声通話と月々2ギガバイトまでの通信が行える「2GB/月コース」を比較したものだ。

NTTドコモOCNモバイルONE
基本料(通話)カケホーダイプラン2700円音声対応SIMカードレンタル代金700円
パケット定額通信量データSパック(小容量)3500円2GB/月コース1100円
その他SPモード(インターネット接続サービス)300円
合計金額6500円1800円

比較すれば歴然だが、MVNOのOCN モバイル ONEの方が、4700円(税抜き)も安い。ほかのMVNOも料金体系自体はほぼ横並びなので、料金差も同じものだと考えて良い。この料金差こそが、「格安スマホ」と呼ばれるゆえんだ。

LINEやスカイプなど、IP電話サービスを活用しないと割高になる

LINEやスカイプなど、IP電話サービスを活用しないと割高になる

ただ、MVNOの料金の中にはドコモなどでは当たり前のように利用できる機能が含まれていない。カケホーダイプランでは、他社携帯電話や固定電話への通話料が無料になる。しかしOCNの場合、携帯電話や固定電話に電話をかける場合、30秒あたり20円の通話料がかかる。また、家族間の無料通話機能、同じ携帯電話会社間のSMS無料機能、高額通話ユーザー向けの定額プランなども用意されていない。

そのため、携帯電話の通話やSMSのやりとりが多い場合は、MVNOでも安くならないケースがある。例えば今回の差額の4700円分を通話料金に充てると、117分30秒だ。かなり話せるように感じるかも知れないが、月30日で割ると1日4分弱しかない。家族間通話も含めて、通話時間が1日4分以上なら、MVNOの方が高くなってしまうわけだ。

インターネット回線を通じて、無料通話やショートメッセージのやりとりが行えるスカイプやLINEなどでカバーすることは可能だが、相手も加入していなければ無意味だ。「格安」ではあるが、どんな状況でも安く済むわけではない、ということはきちんと理解しておく必要がある。

■通信設定や通信確認はユーザーが行う

アンドロイドでは設定アプリから、インターネット接続に必要な作業が必要になる

アンドロイドでは設定アプリから、インターネット接続に必要な作業が必要になる

もう一つ、大手携帯電話会社からの移行を考える場合に障害となりがちなのが、基本設定を自分でやらなければならないことだ。ドコモやKDDI、ソフトバンクモバイルは、基本的には携帯回線と携帯端末を同時に販売する。そのため、各携帯電話会社用の設定は、携帯電話自体にすでに組み込まれているほか、通信確認も販売するショップ側が行う。ユーザーは購入契約を結ぶだけでよかった。

一方、MVNOではこうした作業を代行してくれる販売ショップがない。また、携帯電話もMVNO専用に開発された製品ではないので、MVNOの回線を通じて通信したり、通話したりするための設定作業が必要になる。

またこの作業も、アプリをダウンロードしてインストールすれば終わり、といったような簡単なものではない。また、MNPで移行するにも、サービスカウンターがないので手続きはネットを経由して自分で行う必要があるし、手続き自体も当日に完了することはなく、数日かかる。

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