2018年6月19日(火)

銀座メガネ、急増する商品をタブレットで効率管理

2014/12/25 7:00
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 首都圏で眼鏡・コンタクトレンズ専門店44店を展開する銀座メガネ(東京・品川)が、タブレット(多機能携帯端末)を全店に配布して店舗での商品管理業務を効率化している。スタッフ間の情報共有にも役立てているほか、タブレットを使った接客で高額品の売り上げが伸びるという効果にもつながり、大きな成果をあげている。

銀座メガネでは全店にタブレットを配備した(東京都品川区の大崎店)

銀座メガネでは全店にタブレットを配備した(東京都品川区の大崎店)

 このところ眼鏡小売店を悩ます問題の一つが、発売される商品点数の急増だ。眼鏡フレームではブランドから派生した廉価ラインや、メーカーによるプライベートブランド(PB=自主企画)商品が増加した。

 とりわけコンタクトレンズは膨大な数に上る。ただでさえ使い捨てレンズの種類が多いうえ、カラーコンタクト(カラコン)が普及。カラコンも黒目を大きく見せる「サークルレンズ」タイプを各社が投入するなど、「コンタクトはこの2、3年で倍になった」と同社の上野正義社長は話す。

 「我々は雑貨店ではなくて専門店。多くの眼鏡・レンズをそろえて顧客の要望に応えたい」(上野社長)との方針だったため、店舗スタッフの商品管理の負担も重くなっていた。複数の商品を比較できる紙の価格一覧表は新商品が出るたびに、修正・印刷を繰り返すなど煩雑さが難点だった。どれが最新版かも分かりにくくなって業務にも支障が出ていた。

 従来の紙とパソコンでの商品管理は限界と判断し、全44店へのタブレットの配備を決めて7月に一斉導入した。採用したのは東証マザーズ上場のシステム開発会社、インフォテリアのモバイル端末向け文書管理システム「ハンドブック」。保険や証券の営業担当者向けを中心に700件以上の導入実績がある。

 価格一覧表は本部でリアルタイムに更新したものを各店で共有。作業が減っただけでなく、バーコードも付記して管理しやすくした。新商品情報や製品カタログもフォルダーごとに整理して共有することで、古い情報に紛れないよう改めた。

 以前のように本部がメールで店舗に送った新商品情報が他の連絡に埋もれて伝わらなかったり、新商品が届いているのにカタログの準備が間に合ってなかったりといった事態がなくなり、業務効率は大幅に改善。各店1台ずつだった端末は一部で2~3台に増やした。

 10万円超のレンズの販売が増えるという想定外の変化もあった。周縁部のゆがみが少なく、自然な視野が特徴の高価格レンズは言葉での説明だけで機能を伝えるのが困難で、「私を信じてください」という接客になりがちだったという。タブレットに搭載したビジュアルで着用時の視界の変化を見せることで、機能を納得して購入してもらえるようになった。

 タブレットの仕様も「商品の並び順は売れているメーカーからに変えてほしい」「サークルレンズだけの一覧を作ってほしい」といったアイデアの発案が現場から出始めた。利便性を高めるための意識が高まり、機能のブラッシュアップが続いている。

 スタッフが空き時間にタブレットで商品知識を学ぶ習慣もできるなど、接客力の向上にもつながっている。クイズ機能も付いており、タブレットで「目の乾燥を防ぐのに適したレンズは?」などの問題も出題可能。来春に入社する新人の研修に向け、eラーニングでも活用していく計画だ。(中川淳一)

〔2014年12月24日付〕

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