2019年7月19日(金)

世界が頼る「白ハッカー」 ネット防衛 知られざる最前線
トレンドマイクロ、フィリピンに司令塔

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2014/12/22付
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日本でもサイバー攻撃に対する危機感が高まってきた。被害は世界に広がるが、トレンドマイクロは情報セキュリティー大手で唯一、アジアに司令塔を構える。脅威に立ち向かう最前線を追った。

フィリピンの首都、マニラは12月でもセ氏30度を超える。金融やIT(情報技術)企業が集中するオルティガス地区に、トレンドマイクロの「トレンドラボ」がある。世界のサイバー攻撃情報を収集・解析したり、顧客へのサポートを提供したりするため、1998年に設立した。世界9カ国・地域、11拠点の「地域ラボ」を統括する防衛の最前線だ。

チーム全員から見える大型ディスプレーに、顧客から調査依頼のあったファイルがずらりと並んでいた。そのいくつかは黄色や赤色に点灯していた。黄色は解析終了までの残り時間が半分を切ったことを意味し、赤色は残り15分という警告だ。

このチームで働く約20人のファイル解析エンジニアは最新技術を駆使し、攻撃者から顧客を守る「ホワイトハッカー」だ。32歳にしてチームを率いるアレハンドロ・マナロ氏は「赤色が表示されることはめったにない。これまで時間切れになったことはゼロだ」と話す。自身も1200人のスタッフを抱えるトレンドラボで上位2%に入る「レベル3」の技術を持つスタープレーヤーだ。

■2~4時間内に

マナロ氏が率いるチームが、「PSP(プレミアム・サポート・プログラム)」だ。トレンドマイクロと有償サポートを結んだ顧客から「怪しいかもしれない」と提出されたファイルがウイルスかどうかを解析する。制限時間は契約内容に応じて2時間もしくは4時間以内。持ち込まれるファイルは膨大な防御壁をくぐり抜けた未知のウイルスの可能性が高い。

解析には1人3台ずつ配備されたパソコンを駆使する。1台は社内ネットワークにつながっているが、残り2台は独立している。その2台で実際に不審なファイルを動作させて悪意を見極める。

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