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黒川紀章事務所が民事再生、海外設計料回収できず

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2014/12/19付
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日経アーキテクチュア

黒川紀章氏(1934-2007)。1962年に黒川紀章建築都市設計事務所を創立した

黒川紀章氏(1934-2007)。1962年に黒川紀章建築都市設計事務所を創立した

黒川紀章建築都市設計事務所(黒川未来夫社長、東京都港区)は2014年12月15日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。負債額は約12億円。2000年代中盤から設計受託案件が減少したほか、複数の海外プロジェクトで設計料を回収できなかったことが響いた。

同事務所によれば、最近10年間で最も売上高が多かったのは、2005年6月期の約11億5400万円。以降、波はあるものの徐々に売上高が減少し、2014年6月期は約2億4100万円まで落ち込んだ。民間信用調査会社の東京商工リサーチによれば、財務状況が悪化して資金繰りに支障をきたし、2014年11月21日には債権回収会社から譲受債権訴訟を起こされていた。

売上高減少について同事務所は「受託案件の減少と海外での設計料回収不能の2つが主因だ」としている。設計料を回収できなかった案件名と時期については明らかにしていない。2007年10月に黒川紀章氏が死去したことに関しては「ブランド力の低下はそこまで影響していない」とコメントした。

同事務所は黒川氏が1962年に創業。中銀カプセルタワービル(1972年、東京都中央区)や国立新美術館(2007年、東京都港区)など国内の著名な建築を設計したほか、海外でもクアラルンプール新国際空港(1998年、マレーシア)やシンガポールフライヤー(2008年)などのビッグプロジェクトに関わった。現在は黒川氏の長男・未来夫氏が社長を務めている。

国立新美術館に1階エントランスまわり。左手は旧陸軍歩兵第三連隊兵舎の一部を保存した別館(写真:細谷 陽二郎)

国立新美術館に1階エントランスまわり。左手は旧陸軍歩兵第三連隊兵舎の一部を保存した別館(写真:細谷 陽二郎)

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