2019年9月19日(木)

グーグル、アマゾンがライバル 大和ハウスが描く10兆円の夢

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2015/1/2 7:00
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 大和ハウス工業が多角化を進めながら、業績を拡大させている。2015年度を最終年度とする3カ年の中期経営計画も、1年前倒しで14年度に達成する見通し。創業100周年を迎える2055年にグループ売上高10兆円(13年度実績は2兆7003億円)という目標を掲げる樋口武男会長は、社内で「20年前倒しで2035年に達成できる手を打とう」と発言し始めた。創業60周年にあたる2015年の年頭に際して、樋口会長に今後の経営戦略を聞いた。

樋口武男氏(ひぐち・たけお) 1938年兵庫県生まれ。61年関西学院大法卒。63年大和ハウス工業入社。93年大和団地社長。2001年大和ハウス社長、04年会長。社内には「スピードこそ最大のサービスなり」と訴える。凡事徹底が信念だ

樋口武男氏(ひぐち・たけお) 1938年兵庫県生まれ。61年関西学院大法卒。63年大和ハウス工業入社。93年大和団地社長。2001年大和ハウス社長、04年会長。社内には「スピードこそ最大のサービスなり」と訴える。凡事徹底が信念だ

ダイキンのように世界で闘える商品を

――業容、業績の拡大が続いています。

「足元の3カ年の中期経営計画は1年前倒しで達成できそうです。次の3カ年の中期経営計画をつくるのか、それとも10年くらいのスパンでみたもう少し息の長い計画をつくるのか検討しています。さらに長い目でみた売上高10兆円の達成時期については、55年だと自分の年齢は117歳。これでは見届ける自信がない。35年に前倒しすれば97歳。自分の目で確認できるのではと思っています」

「現在主力とする国内事業だけで10兆円達成なんて難しい。建設・不動産分野はもちろん大切ですが、これに加えて世界で通用する商品の開発や販売を強化したい。ダイキン工業をご覧なさい。空調機器という単一分野で世界で1兆何千億円も売っている。国内は少子高齢化が進んでいます。建設事業をどんどん成長させようと思ったら、どれだけの人員が必要になることか。優秀な職人を大量に確保することは難しくなっていくでしょう。人手がかからない完成商品を扱うことで成長に弾みをつける戦略です」

歩行の機能回復を支援する「HAL」は、出資先のサイバーダインが開発した

歩行の機能回復を支援する「HAL」は、出資先のサイバーダインが開発した

――力を入れる具体的な分野や商品は。

「キーワードは『あす不可欠の』(安全・安心、スピード・ストック、福祉、環境、健康、通信、農業の各分野)事業です。自分たちの土地勘が働かない飛び地の事業には手を出しません。ある有名企業の買収を持ちかけられたことがありますが断りました。展望を自分たちで考えつく分野でないとだめでしょう」

「力を入れるべき一例が福祉や介護に役立つロボット事業。歩行機能回復を支援する『HAL』、自動排せつ処理の『マインレット爽』などを扱っていますが、14年末には新たに難聴者向けコミュニケーション支援用スピーカーシステムを発売しました。このシステムを開発したベンチャーの経営者は、耳が遠い自身の親のことを思いやって開発しようと考えたのがきっかけです。世の中に必要だから、という信念で事業に取り組むベンチャーとは積極的につき合っていきたい」

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