2018年6月21日(木)

越えろマウントゴックス 米でビットコイン続々

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2014/12/12付
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 10月、電子商取引大手に仮想通貨「ビットコイン」での支払いを受け付けるシステムを提供する米ベンチャー、ビットネットが1450万ドル(約17億円)の資金調達に成功した。日本企業では珍しくビットコイン受け付けに積極的な楽天も主な投資家の一つだ。

■「革新」信じ起業

 「(前の会社では)ビットコイン関連の新事業は提案すらできる空気じゃなかった。現行の事業の利益率が高すぎて変えられるはずがない」。ビットネットCTO(最高技術責任者)のステファン・マクナマラ氏は米クレジットカード大手ビザで電子商取引向け決済のトップ技術者だった。ビットコインを破壊的革新と信じ、昨年末、迷わず起業した。

 今年、ビットコインの支払いを大手で初めて受け付けた米ネット通販オーバーストック。昨年末、導入をためらう経営幹部にジョナサン・ジョンソン会長は一通の電子メールを送った。そこには同氏の5代前の先祖の物語が書かれていた。

 先祖はユタへ植民した最初のモルモン教徒の間で流通した金貨を作った鍛冶職人。モルモンの開拓者は米墨戦争帰りの部隊をゴールドラッシュに沸くカリフォルニアに送り、採掘した金で生活に必要な地域通貨を作り出した。ジョンソン氏は地元の開拓者の精神を受け継ぎ、先端技術が生み出したビットコインという「新しい金貨」に賭けろと経営陣に促したのだ。

 同社の顧客の大半は女性だったが、ビットコインの受け付け後はデジタル製品を買う男性が急増。ビットコインで支払う顧客は3分の2が新規で、通常の倍の額を使う。同社はビットコインを資産として内部留保すると決めた。同社の成功をみて、デル、エクスペディアなど米サービス大手が次々と受け付け始めた。

 ▼ビットコイン
 暗号化技術の進化により、特定の機関に依存しなくても技術的に取引データの信頼性を保てる点に革新性がある。
 金融機関の取引仲介サービスを置き換える可能性があると指摘されている。主要通貨と交換される「デジタル貨幣」として投機対象となる一方で、口座間の取引記録を暗号化して保存することで「決済手段」「金融データをやりとりする規格」としても使われる。
 取引データを保存するためのサーバーなどのシステムインフラ投資は通常は金融機関などが自社負担するが、ビットコインの場合、「マイナー(採掘者)」と呼ばれる不特定の参加者が分散して担う。マイナーは貢献度に応じ対価としてビットコインを受け取れる仕組みがプログラムに組み込まれている。

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