2017年12月11日(月)

北海道新幹線、函館以北のトンネル本格着工に弾み

2014/12/11付
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日経コンストラクション

 北海道新幹線の立岩トンネルの建設工事で2014年12月13日、施工者の戸田建設・伊藤組土建・新太平洋建設・北海道軌道施設工業JV(共同企業体)が安全祈願祭を開催する。2035年度の開業を目指す新函館北斗駅―札幌駅間のトンネル工事では、村山トンネルと昆布トンネルに次いで3カ所目の本格着工となる。雪解けを待って地山などを地盤改良したうえで、坑口を設けてから掘削を始める予定。掘削開始は2015年秋ごろになる見込みだ。

 立岩トンネルは、北海道八雲町と長万部町にまたがって築く。延長は16.98kmで、標準的な内空断面は村山トンネルなどと同じ約70m2(平方メートル)。設計は鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が担当した。

 戸田建設JVが施工を担当するのは立岩トンネルのうち、八雲町内の坑口から掘削する4.96km。NATM(ナトム)工法でトンネルを築く。トンネル手前のアプローチ部路盤(60m)も整備する。工期は8年間。

 同工事は「北海道新幹線、立岩トンネル(立岩)他」工事として鉄道・運輸機構が総合評価落札方式で発注。108億8200万円(税抜き、以下同)の予定価格に対し、戸田建設JVが97億100万円で落札した。

 立岩トンネルなど北海道新幹線の建設に向けて地元の八雲町は2013年夏、工事に伴って発生する土砂の受け入れ先を町内で公募した。これに対し、民間の土地所有者が土砂の受け入れを申し出ており、同町では約300万m3(立方メートル)を受け入れる体制を整えている。受け入れ候補地の面積は町有地を含めて約116万ha(ヘクタール)に上り、同町から鉄道・運輸機構に提示している。

 もう一つの坑口を設ける長万部町も、土砂の受け入れ先を2014年夏に公募した。同町でも民間の土地所有者から応募があり、町有地と合わせて長万部町内で約345万m3分の土砂を受け入れ可能な体制を整えている。

 八雲町と長万部町ともに、土砂の受け入れを表明したのは牧草地や農地などを所有する住民が多く、土地の嵩上げなどを考えていると見られる例が多いという。

北海道新幹線の概要。立岩トンネルの八雲町側坑口を築くのは、新八雲(仮称)駅から約1.4km北側(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)

北海道新幹線の概要。立岩トンネルの八雲町側坑口を築くのは、新八雲(仮称)駅から約1.4km北側(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)

 立岩トンネルは、新函館北斗駅―札幌駅間に築く計19本のトンネルのうち、手稲トンネル(約18.8km)、後志トンネル(約18.0km)、豊野トンネル(約1.7km)に次いで4番目の長さとなる。立岩トンネルで残る約12kmの区間の工事の発注は、2015年度以降になる見通しだ。

 北海道新幹線は、新青森駅から札幌駅までの約360kmをつなぐ整備新幹線。新青森駅―新函館北斗駅間が2016年3月に先行して開業する予定で、走行試験は2014年12月1日から始まっている。

(フリーライター 山崎一邦)

[ケンプラッツ 2014年12月10日掲載]

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