2019年7月19日(金)

訪日客の足跡を金の卵に KDDIの無料ネット戦略

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2014/12/11 11:00
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急増する訪日外国人観光客を狙って通信業界で本格的に競争が始まる。KDDI(au)は外国人観光客向けに無線LAN(Wi-Fi)によるインターネット接続サービスを強化。子会社のワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2、東京・中央)が運営する全国24万カ所のアクセスポイントに無料で接続するためのアプリを11日から提供する。近隣店舗の案内や割引クーポンの配信だけでなく、利用履歴を基に行動傾向を集計・分析し、観光業向けの貴重なデータとして積極的に活用する戦略だ。

KDDIは子会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)のアクセスポイントを外国人観光客に無料開放する(小田急線新宿駅)

KDDIは子会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)のアクセスポイントを外国人観光客に無料開放する(小田急線新宿駅)

■アプリで無料接続

「観光立国」を目指す日本政府の後押しもあり、訪日外国人観光客は2014年1~10月実績で1100万人を超え過去最高のペースとなっている。こうした観光客向けに、NTTブロードバンド・プラットフォームが「ジャパン・コネクテッド・フリーWi-Fi」という無線LANサービスを開始しており、空港やJR・地下鉄の駅、セブン-イレブンの店舗内を中心に9万1000カ所で無料接続できる。接続時にパートナー企業・団体のポータルサイトを表示するなどのサービスも展開している。

後発となるKDDIグループはアクセスポイントの数だけでなく、行動分析やきめ細かい条件設定が可能なクーポンなどマーケティングとして活用しやすい機能を充実させて特徴を打ち出す狙いだ。外国人の集客を図りたい観光産業を中心に、既に小売り・交通や自治体など十数社・団体のパートナーを集めており、トライアルを経て15年7月以降に本格サービスとして展開する。

サービス名は「トラベルジャパンWi-Fi」。対象とする端末は米アップルのiPhoneやiPad、米グーグルの「アンドロイド」を搭載したスマートフォン(スマホ)またはタブレット(多機能携帯端末)だ。利用にあたっては無料アプリをインストールする必要がある。

NTTグループは外国人観光客向け無料無線LANで先行。空港やJR・地下鉄などでアクセスポイントを展開している(東京メトロ大手町駅)

NTTグループは外国人観光客向け無料無線LANで先行。空港やJR・地下鉄などでアクセスポイントを展開している(東京メトロ大手町駅)

端末の言語設定などを基に利用者の使う言語を推定し、外国人と判断するとWi2が運営する公衆無線LANのアクセスポイントが無料で使える。利用者がWi2のアクセスポイントに近づくだけで端末がインターネットに自動接続する。

■旅行者の行動パターンつかめ

同サービスの最大の特徴は、外国人の国内での足取りを網羅的に収集・分析する点だ。そのために、Wi2は端末ごとに、接続したアクセスポイントの場所と接続・切断時刻の履歴を取っている。

無線LANの電波が届く範囲は数~数十メートル程度と狭く、立ち寄った場所を店舗単位で高精度に特定できる。また「接続・切断時刻を基に、店の前を通り過ぎただけなのか長時間滞在したのかなどもわかる」(ワイヤ・アンド・ワイヤレスの南昇副社長)とする。

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