大学受験生の間で大流行 国産教育アプリ誕生秘話

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2014/12/9 15:29
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国内普及率が5割に達したスマートフォン(スマホ)。そこで動くアプリ(応用ソフト)も成熟の時を迎えている。アップルがこのほど優れたアプリを表彰する「Best of 2014」を発表したが、その顔ぶれは多彩。2008年に「iPhone 3G」が発売されて6年がたち、スマホが消費者の生活に深く根ざしたことの証明といえるのが教育関連のアプリの充実だ。24本のうち5本が勉強などに役立つもので、同時に発表したタブレット(多機能携帯端末)向けの表彰でも教育関連アプリが4本ランクインしている。開発者はどんな心意気で教育アプリの開発に臨んでいるのか。国産で「ベスト」の称号を得たスタディプラス(東京・渋谷)を訪ねた。

■勉強の過程を「見える化」、学びを変える

東大を目指す長谷川よし乃さんはスタディプラスが開発したアプリ「Studyplus」が受験勉強に欠かせないという

東大を目指す長谷川よし乃さんはスタディプラスが開発したアプリ「Studyplus」が受験勉強に欠かせないという

「受験生の自分を律してくれる欠かせない存在。多くの友達も使っていて、お互いに刺激しあえるのもうれしい」。スタディプラスが開発したアプリ「Studyplus」を評価するのは、都内の女子高出身で現在浪人中の長谷川よし乃さん(19歳)。東大を目指す彼女は、朝2時に起きて約100冊の参考書を相手にひたすら受験勉強に打ち込む毎日を送るが、片時も手放せない「相棒」がStudyplusだという。

アプリの特徴は、日々の勉強の過程を記録し続けるとグラフで可視化できる点にある。利用者は自分が持っている受験参考書を登録し、いつ何分勉強したかをその都度入力していく。操作性はストップウオッチに近く、勉強開始時と終了時にボタンを押すだけ。モードを変えると「日」「週」「月」で積み上げグラフで勉強の記録を振り返られる点に工夫がある。外部サイトと連携して日本で出版されている大半の受験参考書の情報を取得できるので、初期設定も手間がかからない。

使い方は簡単。現在使っている参考書をまず登録

使い方は簡単。現在使っている参考書をまず登録

勉強が終わるたびに、どの本をいつ何時間取り組んだかを記録。すると積み上げグラフで勉強の経過が可視化される

勉強が終わるたびに、どの本をいつ何時間取り組んだかを記録。すると積み上げグラフで勉強の経過が可視化される

スタディプラスの広瀬高志社長は開発の原点を次のように明かす。「教育のあり方を抜本的に変えたかった。テクノロジーの力を借りれば、これまでの受動的な『教わる』から自主的に『学ぶ』ことが主役になる学習スタイルが生徒・学生に根付くはずだと考えた」。

スマホブームで教材をデジタル化する動きはあったが、それだけでは単に紙の受験参考書の形が変わっただけ。生徒・学生の学習スタイルや効率性はさして変わらないと常々感じていたという。「抜本的に変えるには、学習管理の自主性を生徒や学生の手元に取り戻すアイデアしかない」。現状、学習管理は学校や塾の先生がアナログで行っており、生徒・学生も頼り切っていることが多い。そこで誰も手を付けていない「デジタル」と「学習管理」の掛け算を試みた結果生まれたのがStudyplusというわけだ。

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