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最後で最大の好機 夢のパッキャオvsメイウェザー戦
スポーツライター 杉浦大介

(1/3ページ)
2014/11/26 7:00
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 フィリピン出身で6階級を制覇した王者、マニー・パッキャオが久々に全盛期をほうふつさせる迫力あふれるボクシングを見せてくれた。23日、マカオで行われた世界ボクシング機構(WBO)世界ウエルター級タイトル戦で、挑戦者のクリス・アルジェリ(米国)から6度のダウンを奪って判定勝ちした。タイトル初防衛を果たし、「戦わざるライバル」といわれるフロイド・メイウェザー(米国)との決戦が再び話題に上り始めている。長く待ち望んだスーパーファイトは実現するのか。

記録的な大差つけての判定勝利

 「KOを狙っていたけれど、クリスはとても素早く、よく動いたから捉えるのが難しかった」。試合後、リング上で行われたテレビのインタビューで、パッキャオはKOできなかった理由をこう説明した。ただ、2回に先制のダウンを奪い、6回と9回に2度ずつ、さらに10回にもダウンを追加する圧倒的な内容だった。1人のジャッジが120―102、2人が119―103という記録的な大差をつけての判定勝利には、KOと同じくらいのインパクトがあったといえる。

 対戦相手のアルジェリは、半年ほど前まで完全に無名だったニューヨーク出身の白人ボクサー。デビュー以来20連勝(8KO)を続け、今年6月にはルスラン・プロボドニコフ(ロシア)に番狂わせの判定勝ちをし、WBO世界スーパーライト級王者に就いた。身長で10センチ、リーチで13センチもパッキャオを上回る体格差を生かし、アルジェリが善戦すると考える関係者も少なくなかった。

加齢によるパワー低下の声吹き飛ばす

 ただ、その挑戦者も結局はパッキャオとは格が違ったのだろう。そして、36歳になったフィリピンの英雄のこの日のコンディションは近年でもベストに思えた。

 2012年12月にファン・マヌエル・マルケスに痛烈なKO負けを喫して以降、パッキャオのボクシングには慎重さが目立つようになっていた。丁寧な試合運びはボクサーとしての成熟を感じさせた一方、かつての野性味と迫力が失われたと残念がるファンも多かった。

 しかし、相手のパンチ力を警戒する必要がなかった今回のアルジェリ戦では、かつての鋭いステップインと左ストレートの打ち込みがよみがえった。中でも9回に左クロスを打ち込んで奪ったダウンは強烈で、加齢によるパワー低下の声を吹き飛ばすのに十分。KO負けの後遺症も感じさせなかった勝利は、スーパーウエルター級制覇を果たした10年11月のアントニオ・マルガリート戦以降では最高の内容だっただろう。

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