2018年6月25日(月)

バーテンダーはロボット スマート豪華客船に試乗

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2014/11/20 7:00
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 クルーズ業界世界2位の米ロイヤル・カリビアン・クルーズが、最新豪華客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」の船内を今月23日の初就航を前にマスコミ向けに公開した。同客船は、高級ホテルさながらの内装の豪華さだけでなく、最新のハイテク技術をふんだんに取り入れた世界初の「スマートシップ(賢い客船)」として注目を浴びる。その船内を歩いてみた。

■ウエルカムドリンクを作るのはバーテンダーロボット

米クルーズ大手ロイヤル・カリビアン・クルーズが公開した最新豪華客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」。来年5月からは中国・上海に常駐し、アジア市場で活躍する

米クルーズ大手ロイヤル・カリビアン・クルーズが公開した最新豪華客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」。来年5月からは中国・上海に常駐し、アジア市場で活躍する

 クァンタム・オブ・ザ・シーズは、全長約350メートル。全16階という海上に浮かぶ高層ビル並みの存在感に圧倒されながら船内に一歩足を踏み入れると、高級ホテルのようなロビーが広がっている。その片隅でウエルカムドリンクを作っているのは、なんとロボットのバーテンダーだ。

 同船内では、人間の腕を模した2台のロボットがカウンターの中でバーテンダーとして働いている。乗客がカウンターに設置されたタブレット(多機能携帯端末)で飲み物を注文すると、無駄のない動きで天井に設置された約30種類の酒類から適当なボトルを選ぶ。後方に接されたジュース類を混ぜ、最後にはシェーカーを振ってカクテルを完成させる。腕型のバーテンダーロボットがシェーカーを傾けてカップにカクテルを注ぐと、今度はカウンター上に設置されているベルトコンベヤーが動いて、カウンターの外側で待つ客の手元に届くという仕組みだ。

 バーテンダーロボットを開発したのは、伊メイカーシェイカー社。ロボットは「シェーク(振る)」「ステア(混ぜる)」などのバーテンダーの微妙な腕の動きが再現できるうえ、注文客はタブレットを通じて「ベースはジン」「レモンは多め」などの好みを伝えることができる。例えば、映画「007」シリーズの主人公ジェームズ・ボンドはウオツカベースのマティーニを「ステアではなく、シェークでお願い」と注文するセリフで有名だが、こうした要望にもバーテンダーロボットはきちんと答えることができるというわけだ。

 クルーズの旅というと「乗船手続きが面倒」という不満が多い。これを受け、ロイヤル・カリビアンは乗船手続きの簡素化を目指した。パスポート情報や手荷物の登録などは、自宅でネットを通じてすべて済ませる方式に変更し、クルーズターミナル内からチェックイン・カウンターを全廃した。従来はターミナルに到着してからパスポート情報を登録したり、荷物の持ち込みに必要な書類を何枚も書き込んだりしていたため、カウンターに長蛇の列ができることが多かった。情報管理をデジタル化したことで、同社によると「乗客のターミナル到着から船内到着までの所要時間は10分程度にまで短縮できた」という。

船上では、人間の腕を模した2台のバーテンダーロボットがカクテルを作ってくれる。開発したのは、伊メイカーシェイカー社

船上では、人間の腕を模した2台のバーテンダーロボットがカクテルを作ってくれる。開発したのは、伊メイカーシェイカー社

待ち時間が長くなりがちだったチェックインカウンターを全廃。必要な書類は事前にネット登録してあるため、乗客はターミナル到着から船内まで10分で移動できる

待ち時間が長くなりがちだったチェックインカウンターを全廃。必要な書類は事前にネット登録してあるため、乗客はターミナル到着から船内まで10分で移動できる

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