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皮膚一枚下の笑顔 ソフトバンク武田の大物ぶり

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2014/11/9 7:00
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それは無邪気さの中にもゾクッとする怖さをたたえた笑みだった。プロ野球の日本シリーズ第2戦(10月26日)で先発したソフトバンク3年目の武田翔太(21)が、疲労のピークにあるはずの七回に見せた笑顔が脳裏に焼き付いて離れない。ホークスの4勝1敗で終わったシリーズの節目として多くの関係者が挙げる第2戦。ポイントは武田がビジターの甲子園で見せた笑顔にあったのではないか。

淡々と直球と独特のカーブ投げ続け

セットに入るまえに右手を上にかざし、ひらひらと風に当てるようなしぐさをしてから、投げる。全く乱れぬ「ルーティン」の動作から、淡々と表情も崩さず、打者の手元で伸びる直球と独特のカーブを投げ続けた。

六回2死までパーフェクト。味方打線は内川聖一の先制打、李大浩のソロで2点を先行している。とはいえ、圧倒的な甲子園の阪神ファンの声援の中、相手にわずかでもスキをみせようものならムードが一変するのはわかっていた。

事実、この回能見篤史の代打、狩野恵輔に左前へ初安打を喫すると、球場の空気は一変した。「あれでもうどっちが勝っているかわからないムードになるんですから」と本多雄一。たじろいだのはベンチで見ていたベテランだけではなかっただろう。

理性というものの一切を吹き飛ばしそうな興奮のるつぼのなか、西岡剛の右翼線適時打で1点を失う武田。だがここで踏ん張った。上本博紀を二ゴロに切ってとり、最少失点にとどめた。

「あっけらかん」としているから起用

宮崎日大高を出て2012年にソフトバンク入り。ルーキーイヤーに8勝を挙げた大物右腕だが、昨季は4勝止まり。今年は先発を中心とした大型補強の陰でローテーションの谷間を埋める役回りとなり、3勝にとどまった。

日本シリーズのローテーションを決めるにあたり、首脳陣が優先したのはこのポストシーズン、摂津正に代わるエース格の働きをしていた大隣憲司を一番いい状態で起用することだった。クライマックスシリーズからの登板間隔からすると、ヤフオクドームでの第3戦が最適とされた。

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