2019年8月22日(木)

運転データで危険箇所発見 ドライブレコーダーを活用

2014/11/6付
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日経コンストラクション

オリエンタルコンサルタンツは、千葉県柏市と共同で、公用車にドライブレコーダーを設置して、安全運転教育や道路の危険箇所の発見を可能にする実証実験を2014年11月から開始した。2016年3月末までの約1年半にわたって進める予定だ。

使用する公用車は、消防車や清掃車、乗用車など計200台。これらにGPS(全地球測位システム)による位置情報や加速度、速度、時刻、道路の映像などを記録できるドライブレコーダーを設置する。通常のドライブレコーダーは、画像のみを記録している。

[左]ドライブレコーダーを設置した公用車
[右]フロントガラスに取り付けたドライブレコーダー(写真:いずれも日経コンストラクション)

[左]ドライブレコーダーを設置した公用車
[右]フロントガラスに取り付けたドライブレコーダー(写真:いずれも日経コンストラクション)

公用車が市内の道路を走行することによって、急ブレーキの発生箇所や見通しの悪い箇所などを発見し、職員への安全運転の指導や、道路施設の改善に役立てる。

市が管理する道路の長さは約1500kmに達する。その多くを占める生活道路の安全対策は、事故後の対応にとどまるケースが多かった。今回のシステムを導入することによって、急ブレーキが繰り返される場所などの分析が可能になり、事故が起こる前に道路施設の安全対策を講じやすくなる。

■「ヒヤリハット」地図を作成

位置情報や加速度などを計測できるドライブレコーダーを搭載した200台の公用車が1年間に走行する距離は、合計で約100万kmに及ぶ。重複して通る道も多いので、これで市内の全道路の情報を網羅できるわけではないものの、データの測定から半年程度たった時点で、急ブレーキなどの「ヒヤリハット」が発生した場所を集めた地図を作成する。

ヒヤリハット箇所を集めた地図のイメージ(資料:オリエンタルコンサルタンツ)

ヒヤリハット箇所を集めた地図のイメージ(資料:オリエンタルコンサルタンツ)

市では、道路施設の改善が必要だと分かった時点で、改修をはじめとした対策を検討する。ミラー設置といった用地買収を伴わない簡易な対策で効果を期待できるケースであれば、できる限り早急に対応する方針だ。

2者が共同で進める実証プロジェクトでは、高機能のドライブレコーダーをオリエンタルコンサルタンツが市に貸与。データ分析などに無償で対応する。同社の持ち出しは、2000万円程度になる見込みだ。同社は柏市での実績を基に、自治体に対する同様のシステムの市場開拓を狙う。

ドライブレコーダーでは、運転者ごとの運転記録が詳細に残るので、急発進の回数などを基に、運転者個人も指導できる。

ドライブレコーダーを使った安全管理自体を業務にしている企業はほかにもある。今回の取り組みの特異な部分は、運転記録を基に道路施設の改善などに結び付けるサービスに発展させている点だ。

(日経コンストラクション 浅野祐一)

[ケンプラッツ 2014年11月5日掲載]

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