ユニクロ、スマホでTシャツ 自己表現の需要狙う

2014/11/5 7:00
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カジュアル衣料店のユニクロが、スマートフォン(スマホ)で手軽にオリジナルデザインのTシャツがつくれるサービス「UTme!(ユーティーミー)」を5月に始めた。消費者にとって自分でデザインを作れる楽しさは、店で選ぶだけの従来の買い物とは異なる体験だ。こだわりを持つ若年層が自分のためにデザインしたり、プレゼントとして購入したりする需要が広がっている。

スマホでオリジナルデザインのTシャツが作れる

スマホでオリジナルデザインのTシャツが作れる

「学園祭や体育会で生徒たちが着るTシャツを作りました」「友達とおそろいのTシャツを作りました」

UTme!を利用した顧客から、感想が続々と集まっている。アプリでは、スマホのタッチパネルを指でなぞりながら絵の具で自由にペイントできるほか、キーボードで文字を打ち込む、キャラクターのイラストや写真を取り込むなどで、オリジナルのデザインTシャツを製作できる。

スマホを振ると加速度センサーが感知して一度つくったデザイン画をインクが飛び散ったように加工することも可能。また文字の一部に切れ込みが入って、ずれたようにデザインされるグリッチ効果を出せるなどデザインの自由さを追求した。

作成したデザインをネットで送信すると、国内に数台ある印刷機で制作し、2~5日ほどで自宅に配送される仕組みだ。料金は成人用Tシャツが税抜き1990円で子供用が同1790円。配送料は同450円。

ユニクロはダウンロード数や利用件数を公表していないが、思い出やペットの写真を使ったデザインTシャツを自分や家族のために作ったり、記念日やイベントのグループ活動で利用する場合が多いという。

一部の店舗では、スマホで作ったデザインをすぐにTシャツに印刷して提供する

一部の店舗では、スマホで作ったデザインをすぐにTシャツに印刷して提供する

9月末にはスマホを振るとデザインが変化するバリエーションを増やしたり、ゴシックや明朝体の日本語フォントも利用できるように機能を向上させた。ハローキティやクレヨンしんちゃん、きかんしゃトーマスなど、人気キャラクターもデザインに利用できるようにした。キャラクター利用料は1枚につき200円かかる。

個人が作成した自信作はネット上に投稿でき、閲覧した人から押されたスタンプの数で人気度が分かるようになっている。投稿作品はプロも顔負けのような優れたデザインや、思わず「くすっ」と笑ってしまうようなコメディータッチのコピーやイラストなどが並び、利用者の創造性の高さを感じられる。

UTme!の担当者は「利用者が自己表現やデザインすることを楽しんで、幅広く使用用途を生み出せる仕組みをつくっていきたい」と意気込む。今後も機能や提供する素材を拡充させ、「デザインや素材の情報交換ができるプラットフォームとして活性化していきたい」(同氏)と話している。

(堀江耕平)

〔日経MJ2014年11月5日付〕

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