新聞5紙ハッカソン、イノベーションを生むか
ブロガー 藤代裕之

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2014/11/7 7:00
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「ニュースの新しい読み方、楽しみ方」をテーマに、日ごろはライバル関係にある新聞社が共同でハッカソン「新聞5紙 NEWS HACK DAY」を開催した。最優秀賞に選ばれたのは、たった1人のためにニュースを伝えるアプリ。できるだけ多くの人に伝えるマスメディアの新聞とは正反対の提案だった。ソーシャルメディアやキュレーションアプリの登場で、ニュースの流通が大きく変化している中で、新聞各社はイノベーションを生むことができるのだろうか。

■危機感が生んだ「呉越同舟」

全国紙を発行する新聞5社が共同でハッカソンを主催した

全国紙を発行する新聞5社が共同でハッカソンを主催した

「予想以上にスムーズでした」。ハッカソンの開催を、日経、毎日、読売、産経の各社に呼びかけた朝日新聞社メディアラボの担当者は話す。メディア業界に驚きを持って迎えられたライバル社による合同イベントだけに、各社の題字が舟の上に乗せられ「呉越同舟」と書かれた懇親会のメニュー表が用意されたほどだ。無事成功裏に開催できた背景にあるのは危機感だ。

審査員のnanapi代表取締役の古川健介氏が、「ニュースを伝えるのは新聞社ではなくて別の人になっている」と講評で触れた通り、取材、編集といったニュースをつくる部分から宅配という伝送路まで一貫して新聞社が関わっていた紙の時代と異なり、インターネットの登場でニュースを伝える部分の独占は崩れている。部数減や広告減という危機は、伝送路の危機だ。

パソコン時代にはヤフーの独走を許し、スマートフォン時代の到来とともに、スマートニュースやグノシー、といったニュースアプリが次々と生まれ、新たな競争が激化している。これまで内部だけで閉じてきた新聞業界も、外部の知恵を組み合わせて新しい価値を創り出すオープンイノベーションを取り入れる必要に迫られている。

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