2019年8月18日(日)

SIMロック解除、総務省がガイドライン改正案を公開

2014/11/1付
保存
共有
印刷
その他

日経コミュニケーション

総務省は2014年10月31日、「SIMロック解除に関するガイドライン」の改正案を公開した。11月1日から12月1日まで意見募集する。総務省が2014年に議論を進めた「ICT(情報通信技術)サービス安心・安全研究会」と「2020-ICT基盤政策特別部会」において、利用者の利便性を損ない、端末販売時の多額なキャッシュバックの一因になっているという分析から、SIMロックについて「利用者の求めに応じて迅速、容易かつ利用者の負担なく解除に応じることが適当」という決断を下している。今回のガイドライン改正案は、それを受けての取り組みとなる。

総務省は2011年にもSIMロック解除に関するガイドラインを公開している。しかし事業者の自主性に委ねたため実効性に乏しく、ほとんどSIMロック解除は進まなかった。今回のガイドライン改正案では、SIMロック解除に従わない場合は、「電気通信の健全な発達又は利用者の確保に支障が生じるおそれがある」とし、業務改善命令の要件とすることで実効性を持たせている。

2015年5月1日以降に発売される、原則全ての端末について、ガイドラインの趣旨に沿って適切に対応することが適当とした。また事業者に対し「迅速かつ容易な方法により、無料でSIMロック解除を行う」ことも求めている。

■一定期間のSIMロック認める、解除時期は明記せず

もっともガイドライン改正案では、事業者による一定期間のSIMロックについて認めている。「端末の割賦代金などを支払わない行為、または端末の入手のみを目的とした不適切な行為を防止するため」である。今回の改正案では、ユーザーが端末購入後、どの程度の期間経過すればSIMロック解除が可能になるのか明記しなかった。

場合によっては制度の抜け穴にもなり得るこの点について、総務省料金サービス課は「最初、ユーザーがたまたま端末代金の支払いを忘れてしまった場合などもある。ユーザーがその後も端末の残債を支払うのか、事業者がどの程度の期間で信用するのか、総務省があらかじめ決めることは難しい」と説明。あくまで事業者それぞれの判断に委ねる考えを示した。ただし「1年や2年の期間が必要とは思えない。あくまで数カ月が目安」(料金サービス課)ともくぎを刺す。

また「原則、事業者自らが販売した全ての端末」をSIMロック解除の対象としているが、汎用的な端末(フィーチャーフォン、スマートフォン、タブレット、モバイルルーター、USBモデム)以外の端末、技術的にSIMロック解除が困難な端末、特定の事業者の通信方式、周波数のみに対応している端末については、対象外とする考え方も示している。具体的には「フォトフレームのような端末、M2M(マシン・ツー・マシン)向けなど取り出すのが難しい通信モジュール、WiMAX専用端末など」(料金サービス課)が、対象外の端末に該当するという。

無料でのSIMロック解除を明記した改正案だが、注記には「利用者の選択により、店舗などで解除を行う場合には、事務手数料を請求することを妨げるものではない」とも記している。これは「別途、無料の解除手段を設けていれば、店頭などで事務手数料を請求しても構わない」(料金サービス課)という考え方だという。

(日経コミュニケーション 堀越功)

[ITpro 2014年10月31日掲載]

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。