2019年6月19日(水)

「新興国通貨=買い」に転機 経済の実力で明暗
米緩和終了で投資見極め重要に

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2014/10/26 7:00
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 金融市場で「リスクマネー」の流れが変わりつつあり、高利回りが狙える新興国通貨の取引にも注意が必要になってきた。財政収支や経常収支が改善するインドのルピーは足元でやや下落するが相場は1年前の1割高を保つ。一方で資源安に見舞われるブラジルのレアルや南アフリカのランドは勢いを欠く。マネーを支えた米国の量的金融緩和の終了を控え、新興国の経済の実力をより注視する必要がありそうだ。

ブラジルレアルは直近の高値(今年9月、1レアル=47.0円)から7%近く下落した。南アフリカランドも直近の高値(昨年12月、1ランド=10.09円)から5%弱下落するなど、個人投資家らにも人気のあった新興国の高金利通貨は、市場の買いに一服感がある。

■国際・財政収支に注目

インドルピーは足元ではやや下落するが、昨年10月からの1年間で対円でみるとなお1割高い水準にある。インドネシアルピアやタイバーツも対円で通貨高を維持しており、新興国通貨の投資は二極化しつつあるようにみえる。投資にあたっては、何に注意する必要があるだろうか。

まずは各国の経済の実力を見極めることだろう。外国為替市場で注目されるのは国際収支財政収支だ。ブラジルは経常収支国内総生産(GDP)比で3.6%の赤字(2013年時点)と構造改革が遅れる。南アも国際通貨基金(IMF)の推計では経常収支が同6%近い赤字で、国の債務残高もやや増加傾向だ。一方でインドは経常赤字が13年に2%弱まで縮小し、タイは14年に経常黒字に転じる見込みだ。経済の実力は通貨に反映しやすい。

内政にも気を配る必要がある。ブラジルでワールドカップを前に昨年夏から頻発した大規模なデモは記憶に新しい。トルコでも昨年大規模な反政府運動が起こったが、エルドアン氏が大統領に選ばれ、長く続いた政治的な混乱は収まりつつある。インドでも昨年秋に中央銀行であるインド準備銀行総裁にラジャン氏が就いて以降、物価抑制を目指して金融政策の改革を推進。新しく就任したモディ首相も海外との経済協力を進めており、政策への市場の一定の信任を得つつある。

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