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丸ごとレビュー ワンセグ8局を全録していつでもどこでも楽しめる

ガラポンTV四号機を試す

フリーライター 竹内 亮介

ガラポン(東京・文京)は8月7日、ワンセグ8局を同時に録画し、パソコンやスマートフォンで視聴できる全録機「ガラポンTV四号機」を発売した。放送中の8番組を表示することもできる。画質は低いが録画容量が小さいワンセグ放送に対応することで、内蔵HDDの容量が500ギガバイトと少ないにもかかわらず、約2週間の全録を実現している。コンパクトでテレビに接続する必要がないため、置き場所を選ばないことも特徴の一つだ。


コンパクトで置き場所を選ばない

テレビ放送をすべて録画し、見逃すことなく後から視聴できる全録機は、デジタルレコーダーの一つのトレンドだ。現在、東芝やパナソニックが全録機を出しているが、録画容量が大きいフルセグ放送モデルである。また実勢価格も10万~20万円と比較的高い。

それらに比べるとガラポンTV四号機は、実勢価格は4万円前後とかなり安い。ワンセグ対応なので、画質は劣り、ブルーレイドライブを搭載しないので番組をメディアに保存することもできない。しかし、リビングでじっくり楽しむのではなく、「なにか面白い番組を見逃してないかなー」とザッピング感覚で気軽にテレビを視聴したいユーザーには向いている。

筐体(きょうたい)が非常にコンパクトであることも特徴の一つだ。幅148ミリ、奥行き120ミリ、厚さ40ミリと男性なら手のひらに載るサイズだ。サイズ感的にはCDケースに近い。背面にはテレビアンテナ用の端子とLAN端子、電源供給用のACアダプター用端子を装備する。

いわゆる大手AVメーカーのデジタルレコーダーとは異なり、テレビと直接接続する映像出力端子は装備しない。初期設定や番組の視聴、携帯機器への転送は、家庭内LANで接続したパソコンやスマートフォンを使い、インターネット経由で行う。

設定は導入サイトでスムーズ

ガラポンTV四号機に同梱(どうこん)される書類は、導入時に利用する「レジストリキー」が記された保証書のみである。導入の具体的な手順は書かれていない。しかしインターネットの導入サイトから初期設定を始めると、ケーブルの接続順序や電源を入れるタイミングなどはきちんと解説してくれる。

録画するワンセグ放送のチャンネルの設定や、外出時に外から視聴するための設定なども、この導入サイトからすべて自動で行える。最初はちょっと不安に感じるかもしれないが、実際に作業してみると意外なほどスムーズに導入できた。購入した新しいパソコンをインターネットに接続し、利用できるようにセッティングする程度のスキルがあれば、初期設定は問題なく行えるだろう。

録画は完全自動、番組検索も自在

初期設定が終われば、ガラポンTV四号機はすぐに録画を始める。すべてのチャンネル(ハードウエア的には8チャンネル分)を自動で録画するのが「全録機」なので、一般的なデジタルレコーダーで必要になる番組の検索や、録画予約といった作業は必要ない。

録画した番組や現在放送中の番組は、ガラポンが運営する視聴サイト「ガラポンTVWEB」で、「ガラポンID」とパスワードを入力して開ける「ガラポンTV」というサイト経由で視聴できる。

ガラポンTV四号機では録画番組の視聴のほか、スマートフォンなどに録画番組を転送したり、「お気に入り」として消去しないように録画番組にマーキングしたりする機能がある。、これらの機能もこのガラポンTVサイトから行う。


なにしろ全録機なので、膨大な番組が録画されていく。そのため、ガラポンTVサイトではキーワードを直接入力したり、日付やジャンル、放送局別でソートしたりするなど多彩な検索機能が利用できる。複数の検索条件を組み合わせることも可能だ。このへんは全録機らしいコダワリといえる。

検索欄から番組名をクリックすると、番組の再生と番組情報の表示が行われる。家庭内LAN内での再生なら、再生が始まるまでの時間はほぼ一瞬で、待たされることはなかった。ワンセグなのでフルセグに比べればブロックノイズが多めだが、内容は十分に把握できるレベルだと感じた。画質的には携帯電話やスマートフォンでワンセグ番組を見ているときと同じと考えてよい。

「現在録画中の番組一覧」からは、放送中の番組を視聴できる。個別に表示することも可能だが、さらに「全局ライブ視聴」ボタンをクリックすると、8チャンネル分を同時に表示する。番組のウインドーの上部にある音声アイコンをクリックすると、その番組の音声をスピーカーに出力する仕組みだ。そのため8番組分の音声が一気に出力され、うるさくて視聴できないという心配はない。

ガラポンTV四号機では録画用のHDDが一杯になると、古い番組を自動で消去して新しい番組を保存していく。内蔵の500ギガバイトHDDでは、約2週間分のワンセグ放送を録画できるが、気に入った番組は「お気に入り」機能でチェックすることで、消去されずに残る。

スマートフォンで外出先での視聴も可能

ガラポンTV四号機に録画したワンセグ番組は、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットでも視聴できる。iOSやアンドロイド用のアプリが用意されており、初期設定で登録したガラポンIDとパスワードでログインすれば、ガラポンTVサイトによく似た操作パネルのアプリから各種操作が行える。

操作方法もパソコンとほぼ同じであり、利用できる機能もほとんど変わらない。利用できないのは、8チャンネル分を同時に表示する全局ライブ視聴機能くらいだ。レスポンスも高速で、やはり家庭内LANに接続しているスマートフォンやタブレットの場合、一瞬で選択した録画番組の再生が始まる。

スマートフォン向けのアプリでのみ利用できるのは、録画番組をスマートフォンなどにダウンロードして再生する機能だ。1台の端末に対して同時にダウンロードしておけるのは、最大3番組までという制限はあるが、ネットに完全につながらない、あるいは非常につながりにくい場所でテレビを楽しみたい時に便利な機能だ。

携帯電話回線などを通じてインターネットに接続できる環境なら、同じ手順でガラポンTVサイトに接続し、ガラポンTV四号機に録画された番組を視聴できる。KDDIの4G LTE回線で接続した「iPhone 5c」や、そのテザリングを経由してインターネットに接続したデルのタブレット「Venue 8 Pro」で、コマ落ちもなくスムーズに視聴できた。

視聴で利用するアプリやウェブサイトは同じなので、操作方法や利用できる機能は、家庭内LANに接続している時と同じだ。応答性は、家庭内LANに接続している時は一瞬だったが、携帯電話回線経由だとワンテンポ遅れるようになる。ただそれでも十分速く、ストレスを感じる場面はなかった。

テレビの楽しみ方が変わる

操作インターフェースはわかりやすく、迷うことはない。全録機ということで身構えてしまうユーザーもいるかもしれないが、拍子抜けするほど簡単に操作できる。外出先からの操作でも応答性は素早く、操作に対する満足度は全体的に高い。

ワンセグなら携帯電話やスマートフォンで見ればいいではないか、という考え方もあるだろう。しかしそうした手段では、基本的にリアルタイム視聴しか行えないし、ワンセグを受信できる場所でないと視聴できない。過去の番組は予約録画しなければならないわけで、非常に面倒な作業となる。

しかしガラポンTV四号機を導入すれば、最低でも過去2週間分のワンセグ放送が、すべて自宅に保存されるため、好きな番組を好きなタイミングで視聴できる。しかも、視聴場所を選ばない。インターネットに接続できる環境でありさえすればいいのだ。テレビの楽しみ方が変わりそうなデバイスだと感じた。

ただ、外出先でガラポンTV四号機の録画ファイルを視聴するには、自宅のインターネット接続環境がガラポンTV四号機に対応している必要がある。この機能が利用できるのと利用できないのでは、満足度が大きく変わる。

同社によればほとんどの環境では問題なく利用できるとのことだが、一部マンションでは対応できないこともあるという。外出先からの視聴機能を利用できるかどうかをチェックできるツールが用意されていると、ユーザーもより気軽に購入できるようになるのではないだろうか。

竹内亮介(たけうち・りょうすけ)
 1970年栃木県生まれ、茨城大学卒。毎日コミュニケーションズ、日経ホーム出版社、日経BP社などを経てフリーランスライターとして独立。モバイルノートパソコン、情報機器、デジタル家電を中心にIT製品・サービスを幅広く取材し、専門誌などに執筆している。

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