2018年9月19日(水)

意外に知らない「遮熱」と「断熱」の違い
冬に備える家づくり(2)

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2014/10/22 7:00
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日経アーキテクチュア

 近年、夏に「遮熱」という言葉を聞くことが増えてきた。遮熱は夏の冷房負荷を減らすのに重要な手法である。しかし、遮熱と断熱の役割を混同し、遮熱をしておけば冬も快適だと考えている人が少なくないようだ。遮熱の仕組みをきちんと理解しておかないと、夏の対策としても意味をなさないことがある。今回は、日経アーキテクチュア誌が2014年9月22日に発行した「建てる前に読む 家づくりの基礎知識」から、東京都市大学教授の宿谷昌則氏による「遮熱と断熱の違い」を紹介する。聞き手は、ライターの萩原詩子氏。

(イラスト:宮沢洋、以下同)

(イラスト:宮沢洋、以下同)

──断熱のほかに遮熱という言葉をよく聞きます。断熱と遮熱とはどう違うのですか。

 断熱は連載1回目で説明したように、壁の内部を伝わっていく熱の量を小さくすることです。それに対して遮熱は、日射を吸収しないように反射することや、日射を吸収した結果、温度の高くなった面から出る長波長放射(人が熱を感じる放射のこと、前回参照)が室内に入らないようにすることを意味します(図1)。

図1 断熱は伝わる熱を小さく、遮熱は放射を妨げる

図1 断熱は伝わる熱を小さく、遮熱は放射を妨げる

 垂直の不透明の壁であれば、断熱性は遮熱性を兼ねます。なぜなら、光を透過しない材料では、光は必ず熱になって伝わるので、断熱性があれば伝わってこないのです(図2)。

図2 開口部では遮熱が必要

図2 開口部では遮熱が必要

 つまり、床・壁・天井では、冬に熱を逃がさないための断熱が、夏には熱を入れないための遮熱に効果を発揮します。

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