日本メーカーは「部品屋」で終わっていいのか
インテカー社長 斉藤ウィリアム浩幸

(1/2ページ)
2014/10/14 7:00
保存
共有
印刷
その他

かつては「パーツ」といえば、トランジスタ、CPU(中央演算処理装置)、ハードディスク駆動装置(HDD)、液晶ディスプレーといった「部品」を示す言葉でした。しかし近年では、「パーツ」という概念が含む領域は拡大の一途をたどっています。

たとえば電話、カメラ、ラジオ、時計、計算機、電子辞書、ゲーム機、ビデオ鑑賞のためのモニター。これらは、それぞれに独立した個別の製品として存在します。しかし一方では、スマートフォン(スマホ)というシステムの中に集められた、多機能を構成するうちの一部分でもあります。ただの電話、ただのカメラといった単機能の製品が売れにくくなっていくのは自然な流れです。

この現象を、ビジネスの視点から考えてみましょう。競合の多いパーツの価格が、いずれは限りなく0円に近づいていくムーアの法則は、先週ご紹介した通りです。単機能の製品も例外ではありません。それは、ほんの数年前まで家電の主役だった薄型テレビの価格を見れば明らかでしょう。パソコンやスマホのような多機能の製品ですらも、一番安いものを探せば1万円台から購入できる時代です。

単機能の製品がシステムに取り込まれつつある事実を認識しなければなりません。さもなければ、見返りの少ない「パーツづくり事業」に対して、無自覚に多大な資金と時間と人員を投入することになってしまうからです。

さらに言えばスマホのような最新のシステムですら、人気となったその時点で、さらに大きなシステムへと取り込まれつつある、すなわちパーツのひとつになりつつあることを想定することができなければ、この先のビジネスで成功を収められません。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]