「タワマン」が秘める節税効果 富裕層が注目

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2014/10/9付
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 相続税の節税のためタワーマンションの住戸を購入して賃貸する「タワマン節税」が脚光を浴びている。相続税額を計算する際、不動産の財産評価は現金や有価証券を下回る。特にタワーマンションは条件次第で大きな節税効果が見込めるという。富裕層を中心に広がる兆しがあるが、リスクがあることも肝に銘じておきたい。

「長男一家のタワーマンション住まいの希望をかなえてやれたし、相続税の節税にもなる」。東京都の会社経営者、有村博さん(仮名、64)は2年前、都心の3LDKの中古タワーマンションを約1億1000万円で買い、会社員の長男(38)に近隣の相場並みで賃貸した。これだけでざっと4500万円の節税になるという。

相続税は相続財産の大きさに税率をかけて計算する。現金のまま相続を迎えれば約1億1000万円をベースに税率を掛けるが、タワーマンションを購入したので、マンションの評価額である約2700万円がもとになる。現金との差額は実に約8300万円。これに資産家の有村さんに来年から適用される相続税率55%を掛けた金額が節税できる。タワーマンションはなぜ時価とかけ離れた評価額になるのだろうか。

相続税の実務では、土地は路線価、建物は固定資産税評価額で評価する。路線価は時価の約80%、資材価格や人件費など建築コストを積み上げる固定資産税評価額は時価の40~60%くらいなので、現預金や有価証券に比べて評価が低くなる。これは土地付き一戸建ても同じだが、マンションは時価に占める建物の割合が大きいため、それだけ評価が下がるわけだ。

1戸当たりの土地の持ち分が小さいタワーマンションはさらに評価が低くなる傾向がある。中でも眺望のよい中高層階の住戸はタワマン節税向きとされる。マンション住戸の固定資産税評価額は同じ棟内であれば、住戸のある階や方角、眺望などに関係なく、専有面積に応じて一律に決まるからだ。高い価格で取引される高級住戸ほど節税効果が大きくなる。

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