2019年8月25日(日)

身軽になったパイオニア カーエレ特化の勝算

(2/2ページ)
2014/10/2 7:00
保存
共有
印刷
その他

パイオニア創業者の松本望氏が開発したダイナミックスピーカー「A-8」

パイオニア創業者の松本望氏が開発したダイナミックスピーカー「A-8」

パイオニアのDNAは技術革新にある。1937年に創業者・松本望氏が国内初の「ダイナミックスピーカー」を開発。翌年、前身となる「福音商会電機製作所」を設立した。その後、家庭用のレーザーディスク・プレーヤーをはじめ、DVDブルーレイ・ディスク(BD)レコーダー、プラズマテレビなど世界初を含む多くの製品を世に問うてきた。

隠し玉は温存した高級オーディオ

一見、AV機器事業からは手を引いたように見えるが、隠し玉もある。78年から手掛けている高級オーディオブランド「TAD(タッド)」だ。企画から開発、製造・販売までを一貫して手がける子会社を07年に立ち上げ、今回のAV機器の再編でも手放さなかった。1本350万円を超える超高級スピーカーは、世界の著名な音楽スタジオにも納入される。

TADはカーオーディオにも貢献している。自動車メーカーの担当者がTADのスピーカーの音を聞き、音響の技術・ノウハウを評価して、車載音響機器の納入が決まった事例もある。

パイオニアが開発したレーザー・ディスクプレーヤー。

パイオニアが開発したレーザー・ディスクプレーヤー。

パイオニアは車載機器事業に集中する中でもAV機器のブランドを継続し、相乗効果を図りたい考え。DJ機器やオンキヨーと発足させる新会社に資本参加するのもこのためだ。

大手投資銀行のアナリストは「自動車は今後も伸びる産業であり、自動車にフォーカスする戦略は適切だ」と評価する。ただ、今後については「現状では自動車メーカーに十分に入り込めていない。どう自動車大手向けの納入を拡大していくのか。今後は提携戦略が必要になってくる」と指摘する。カーエレ事業に大きくかじを切ったパイオニアの今後が注目される。

(広沢まゆみ)

  • 前へ
  • 1
  • 2
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。