2019年6月17日(月)

50代、起業も人生の選択肢 若い世代の鏡に
出口治明・ライフネット生命保険会長兼CEO

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2014/10/4 7:00
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団塊世代の退場に伴い中長期的に深刻な労働力不足が懸念されるなか、2013年4月に改正高年齢者雇用安定法が施行され、希望する人に対しては65歳まで雇用が継続されることになった。このような労働環境の大きな変化は、高度成長を前提とした年功序列・終身雇用というガラパゴス的な労働慣行の中で働いてきた中高年層にとって、仕事への向き合い方を再考するよい機会となるだろう。

1948年三重県生まれ。京都大学を卒業後、72年に日本生命保険入社。08年ライフネット生命保険開業。13年6月より現職。

1948年三重県生まれ。京都大学を卒業後、72年に日本生命保険入社。08年ライフネット生命保険開業。13年6月より現職。

では、どのようなスタンスで仕事に取り組むべきか。私見では、50代は「遺書」を書く時代だと考える。50代になって心掛けるべきは、次の世代を担う若い世代に何をバトンタッチするのかということを真剣に考えることだ。50代は高度成長、バブル崩壊などを経験し、社会人として、内外のさまざまな事象や問題点をほぼ理解しているはずだ。また、多くの知見も得ているはずである。その経験や知見を次の若い世代にうまく伝えていくことが、私たちの企業や社会をよりよくしていくことにつながる。

筆者は55歳のときに日本生命から実質子会社であるビル管理会社へ出向となった。子会社へ出向して本社に凱旋した人間は誰もいなかったため、片道切符であることがわかっていた。もう生命保険業界に戻ることはないと。そこで「遺書」として「生命保険入門」という本を書いた。

日本生命内外の諸先輩から教わった生命保険の歴史や仕組みといった知見を、次の世代へ伝えるためだ。生命保険とは何か、誰がどのようにして始めたのか、生命保険の本質とは何か。何事であれ、物事のあるべき本当の姿を正しく受け継いでいくことが最も重要で、次の世代にとっては大きな財産となる。

「遺書」は必ずしも文章化する必要はなく、口頭で伝えても構わない。次の世代に伝わればそれでいい。

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