日本のものづくりの定義 デザイン重視へ転換
インテカー社長 斉藤ウィリアム浩幸

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2014/10/7 7:00
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日本が「ものづくり」に強い国というイメージは、国内外で共通です。しかし、実際のものづくりの現場では、メードインジャパンは非常に苦戦しているのも現実です。

たとえば、日本で売られている工業製品や衣料品などは、多くが中国製やタイ製です。日本の高度な技術は既に新興国にキャッチアップされており、日本との人件費の差で国産が不利になっているという状況はみなさんもご存じでしょう。

あるいは、大型液晶テレビや携帯電話といった、かつてはメードインジャパンの稼ぎ頭であった製品も国外のライバル企業にシェアを奪われ、今では不採算事業と報道されるケースも多くなりました。現場で働く方々にとっては痛恨の極みだと思います。

「ものづくりに強い日本を取り戻す」。安倍晋三首相も繰り返し発言しているこの目標を達成するためには、どんな努力をすればよいでしょうか。もっと技術力を高め、誰にもまねすることのできないオンリーワンを追求し続ける? 私はそれを、最適の努力とは思いません。

確かに日本人のある製品における高機能化、小型化の技術は世界一かもしれません。携帯音楽プレーヤーや携帯電話の最先端技術を日本人が切り開き続けてきた歴史は、まぎれもない事実です。しかし、スペックの競争には限界があります。行き着くところは、価格破壊の消耗戦です。個別の機能をブラッシュアップすることで競合他社に差をつけようというビジネスモデルが通用する時代はもはや過去のものとなりつつあります。

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