シャッター街ににぎわい呼ぶ 下野新聞のカフェ支局
ブロガー 藤代裕之

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2014/9/26 7:00
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栃木県宇都宮市中心部のオリオン通り商店街。かつては県内一の集客力を誇ったが、郊外のショッピングセンター開設などで空洞化した。その中心に2年前、地方紙下野新聞が日本初のニュースをテーマにした常設カフェ「NEWS CAFE」を開設した。新聞が読めるカフェと支局を組み合わせたユニークな施設により、シャッター街だったアーケードに、にぎわいが戻り始めた。

■どまんなかに支局

下野新聞の「NEWS CAFE」(栃木県宇都宮市)

下野新聞の「NEWS CAFE」(栃木県宇都宮市)

東武宇都宮駅を降り、アーケードを歩いて数分で「NEWS CAFE」にたどり着く。地元の名産益子焼を使った外装、紙面が店頭に提示されていなければ新聞社が運営しているようには見えない。建物は以前マクドナルドとして使われていた。隣は撤退した109宇都宮店の跡地を再開発した広場オリオンスクエアで、まさに宇都宮のどまんなかにある。

1階と2階がカフェ。各テーブルに下野新聞が置かれており自由に読むことができる。過去1カ月のバックナンバーをそろえて販売したり、電子看板(デジタルサイネージ)で主要ニュースを放送したりしている。2階では展示やコンサートといったイベントや会議、講座も開かれる。3階には、まちなか支局があり、記者2人が常駐する。

かつては8店舗もの百貨店や大型店があった中心部だが、02年に西武百貨店、03年にロビンソン百貨店と撤退が相次いだ。さらに、足利銀行が経営破綻した。地域経済の疲弊で、アーケード街の人通りも減り、シャッターを降ろす店舗が増えた。

田中勝・宇都宮まちなか支局長は、市役所や警察の取材を経験し、運動部デスクから赴任したベテランだ。「紙面では、百貨店の撤退、マクドナルドや吉野家といったファストフードの閉店という話ばかり扱っていた。商店街に支局開設の挨拶にいくと、何をしにきたのだと店先で説教をくらった」と振り返る。

■みこしを担ぐ支局長

下野新聞が「NEWS CAFE」を作ることになったきっかけは、宇都宮市内の購読者増と競合する全国紙の地域情報拡充への対抗だ。取材力を高めるために12年4月に支局が先行オープン、6月にはカフェ部分が完成した。カフェは地域貢献推進室が担当し、運営は関連会社に委託。オリジナルドリンクの開発なども行う。

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