日米欧中銀の本気度を探る市場

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2014/9/12 10:35
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NY最初の訪問は、ローワー・マンハッタン。9.11の半旗が翻るオフィスビルの一角で、旧知の複数の年金運用担当者と「お茶」をした。筆者がカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金、運用資産規模は米国最大)元CEO(最高経営責任者)のもとで6年ほど働いたときに知り合った。ホットマネーの対極にあるリアルマネーの典型のような人物たちだ。

話題はいきなり、「黒田氏の本気度」から始まった。おりしも円売りが過熱する中で、黒田日銀総裁の「物価目標達成のため、追加緩和だろうと何だろうとちゅうちょなく調整する」との発言が市場に流れ、米国主要経済紙にも黒田氏のインタビュー記事が掲載されていたからだ。

ニューヨーク証券取引所で筆者

ニューヨーク証券取引所で筆者

欧米市場でいまや伝説の発言となっているドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の「なんでもやる」発言を連想させ、円売りの火に油を注ぐごときインパクトがあった。

中銀主導のマーケットゆえ、市場関係者は日米欧主要中銀トップの本気度を探っている。

ドラギ氏の本格量的緩和導入示唆は、いつもの口先だけの「ドラギ・マジック」なのか。それとも今回は本気なのか? 黒田氏の上記発言は、追加緩和への本気度を意図的ににじませたコメントなのか。

そして、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は、9月16~17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、早期利上げの本気度をFOMC声明の文面ににじませるのか?

市場はドラギ氏とイエレン氏には本気度を感じ、ユーロ売り・ドル買いに走ったが、1.30の大台を割れたところで下げ止まった。

そこで、残るは黒田氏の本気度が「?」とされてきたところの今回の発言ゆえ、足元で主要3通貨の間では円独歩安となったのだ。

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