「燃料電池車に勝ち目なし」 テスラCEO、EVに自信

2014/9/9付
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日経テクノロジーオンライン

 米テスラ・モーターズの最高経営責任者(CEO)であるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、2014年9月に日本市場で電気自動車(EV)「モデルS」の納車を開始したのに伴い東京都内で記者会見を開き、今後の投資計画やパートナー企業との関係などについて語った。2017年の稼働を目指す巨大電池工場「ギガファクトリー」(Gigafactory)は、投資計画がおおむね固まったという。

――世界最大規模のリチウムイオン電池セル工場となるギガファクトリーの投資計画はどのような状況か。

米テスラ・モーターズのイーロン・マスクCEO
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米テスラ・モーターズのイーロン・マスクCEO

マスク氏:総額40億~50億米ドル(約4000億~5000億円)のうち、我々が半分、パナソニックが3~4割を負担する。残りは、工場建設地となる米国ネバダ州が投資することになるだろう。

――パートナーとしてパナソニックを特別に考えているのはなぜか。

マスク氏:パナソニック代表取締役副社長の山田喜彦氏は、テスラのファンとして個人的にモデルSを購入してくれた。我々の関係は両社にとって良い影響を与えていると思う。パナソニックがリスクを取りながら従来よりも意思決定のスピードを速めているのは、大変評価できることだ。

――中国市場の今後の計画はどうか。

マスク氏:今後、ギガファクトリー以外の工場を設けることは特に考えていない。3~5年後には必要になるかもしれないが、輸送の面でコストがかかるため、優先度を考えていく必要がある。流れとしては中国、欧州の順になるのではないか。

――トヨタ自動車との関係はどのように考えているか。

マスク氏:トヨタ自動車とは今まで素晴らしい関係を築いてきた。株主としても我々を支えてくれた大きな存在だ。間もなく提携は終わってしまうし、明確な計画があるわけではないが、2~3年以内にまた大規模な共同プロジェクトが始まったとしてもおかしくはないだろう。

――日本は燃料電池車のインフラ整備については後れを取っているが、どう思うか。

マスク氏:我々は、今まで様々な技術を実験的に試してきたが、燃料電池車に向かうべきではないと考えている。燃料電池車で必要となる水素ガスを作るのに要するエネルギーは、燃料電池から得られるエネルギーよりも多いし、水素ガスの貯蔵や輸送も困難だ。信頼性の高い再生可能エネルギーで発電できるEVと比較すれば、燃料電池車にはエコカーとしての勝ち目はないと思う。

――特許についてはどのような考えをお持ちか。

マスク氏:(2014年6月に発表したように)我々はEVに関して保有しているすべての特許を開放し、オープンソース化する決断をした。これには業界全体のEV開発を加速させていくという意図がある。モデルSは決して安価なクルマとはいえないが、後発のメーカーがより手ごろな価格でEVを市場に投入できる下地をつくりたい。愚かな考えと思われるかもしれないが、EV市場の発展に貢献していきたいと考えている。

(日経テクノロジーオンライン編集部)

[日経テクノロジーオンライン 2014年9月9日掲載]

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