2019年6月20日(木)

定年後も働くなら 年金減額で泣かない予備知識

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2014/9/10付
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在職老齢年金については誤解されている点も多い。例えば年金がゼロになることはないとの思い込み。いざ定年後のプランを試算して「自分の年金がゼロになることを目の当たりにしてショックを受ける人も少なくない」と社会保険労務士の佐藤正明氏はいう。

「カットされた年金は後からもらえると思い込んでいる人もいる」(社会保険労務士の望月厚子氏)。年金減額については制度上、「支給停止」という表現を使うため、一時的な差し止めと勘違いするようだが、実際には戻ってこない。

男性より年金額が一般に少ない女性の中には、自分は関係ないと思っている人もいる。「定年前に昇進・昇格して給与や賞与が増える人もいる。特に1958年4月1日生まれまでの女性は60歳から特別支給の老齢厚生年金が支給されるので注意したい」(望月氏)

■雇用給付金も確認

60歳以降も働き続けるなら、年金とは別に、雇用保険にある「高年齢雇用継続基本給付金」についても把握しておきたい。賃金が60歳時点に比べて75%未満に低下した場合に、60歳以後の賃金の最高15%を支給する仕組みだ。

ただしその際はさらに年金が最大で6%減額される。受け取る給付金と、減らされる年金と合わせて考える必要がある。月々の手取り額を重視する人にとって、こうした制度の影響はやはり大きい。

定年後のプランはもちろん人それぞれだ。住宅ローンが残っていたり子どもの教育資金が必要だったりすれば、年金減額に目をつむってでも働いて稼ぐ必要があるかもしれない。

働くこと自体に価値を見いだす人も多い。趣味を楽しみながらパートタイムで働きたいというのも選択肢のひとつ。60歳で仕事を辞める人は、年金の支給開始までは収入の空白期間が生じる場合があるので、あらかじめ備える必要がある。(編集委員 土井誠司)

[日本経済新聞朝刊2014年9月10日付]

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