2018年6月23日(土)

自動運転車との並走で見た「人間と共存」の課題
宮本和明 米ベンチャークレフ

(2/4ページ)
2014/9/24 7:00
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(写真: 米VentureClef)

(写真: 米VentureClef)

 ハイウエーとの合流地点で、ニアミスがあった。上の左写真がその場面で、ハイウエーから合流してきた四輪駆動車のランドローバー(右端の車両)をきわどいタイミングで追い抜いた。自動運転車(中央の車両)は定速で走行し、右からランドローバーが合流してきたが、最後のタイミングで左にひょいとハンドルを切り、きわどい間合いでかわした。

 人間が運転していれば、速度を上げて先に行くシーンであるが、自動運転車は定速で走行する。ここでも事故が起きる状況ではなかったが、なぜ加速しないのかと、疑問を感じる運転スタイルである。

■直進すると思いきや右折

 交差点での右折は、明らかに違和感を感じるものだった。上の写真右は、Google自動運転車(右側先頭の車両)が赤信号で止まっているところ。自動車はウインカーを出しておらず、ハンドルも真っ直ぐで、直進すると思っていた。しかし信号が青になると、急にウインカーを出し、自動運転車はゆっくりと右折を始めた。後続車もそれに従って右折した。米国は右側走行なので、日本でいうところの左折に当たる。

 カリフォルニア州では、赤信号でも安全を確認すれば右折できる。しかし、自動走行車にはこのルールはプログラムされていないようで、信号が赤の時は右折しない。安全性を重視した設定であるが、周囲から見るとこの光景は奇異に映る。

 直進しようとしたのだが、急に気が変わって右折したようにしか見えない。Google自動運転車は明らかに人が運転する車とは異なる動きをする、と感じた瞬間である。

■自動運転車の特性を理解すべき

 自動運転車が市販されると、好むと好まざるにかかわらず、一緒に走行することになる。Google自動運転車は安全面で問題を感じることは無いが、その挙動はやはり人間が運転する車とは異なる。初心者運転のような危うさは感じないが、風変わりな運転スタイルである。

 数年後には、Google自動運転車と一緒に走行する際は、周囲のドライバーはその特性を理解し、安全に対応することが求められる。赤信号の時は右折しないなど、運転スタイルを理解して、事故防止に努めることが求められそうだ。

 法整備が技術の進化に追随できていない現状も見えてきた。「自動運転車を運転するには運転免許証は必要なのか」「もし、交通違反で警察に止められた場合、自動運転車も罰金を払うのか」「万が一、交通事故が起こったら、責任をどう切り分けるのか」など、考慮すべき課題は少なくない。Googleが、自動運転車をどういう形態で販売するかもまだ決まっていない。

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