2019年7月18日(木)

30億人がつながるネット、オープンな言論守れ
近藤正晃ジェームス・ツイッター日本法人会長

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2014/8/23 7:00
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先日、ある国の副首相が「女性は公衆の場で声を上げて笑うべきではない」と発言したところ、その国の女性たちが、口を大きく開けて明るく笑う写真をツイッターに投稿した。その数、実に30万件。その波はまたたく間に世界に広がり、この騒動は1日もたたないうちに世界中の人の耳目を集めた。

1997年ハーバード大経営大学院修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーなどを経て2011年代表。14年会長に。

このような動きは、時として社会に影響を及ぼす。2011年の「アラブの春」を思い出していただきたい。当時、アラブ諸国は軍事的にも安全保障的にも強じんな体制が敷かれており、新聞などのメディアも政府の統制下にあることが多かった。そのなかでソーシャルメディアは、自由な言論の場を提供し、国民の横の連携を促進し、結果として政権が代わるほどの大変革を起こした。

自由な発言にはリスクも伴う。反政府の意見を表現することは、国によっては生命を危険にさらす可能性もある。インターネットに国境はないが、それを使う人々はどこかの国に属しており、それぞれの国には法律や文化的背景が存在する。

誰でも自由に発言できるということは、正しい発言も誤った発言もなされるということだ。

11年の東日本大震災では、政府、専門家、メディア、市民など、多くの立場の人々が発言した。これらを振り返ると、正しい発言も誤った発言もあり、ある立場の人であれば常に正しいということはなかった。人間は常に間違う可能性があり、議論を通じてそれを正すためには表現の自由が重要となる。

震災でも、誤った情報が発信されると、速やかに反論と訂正がなされ、それが拡散された。我々一人一人のメディアリテラシーを高めること、そしてソーシャルメディアの表現の自由へのコミットメントが大切だ。

オープンな言論空間を守るためには、表現の自由に関する一定のルールが必要になる。プライバシー侵害、嫌がらせ、脅迫行為については厳正な対処が必要だ。また、児童ポルノは、世界中で制限すべきだとのコンセンサスが生まれつつあり、ツイッターでも厳しく対処している。

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