2018年6月23日(土)

太陽光パネルで負けても発電所建設で稼ぐドイツ

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2014/8/27 7:00
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■FIT導入が遅れた代償

 IBCソーラーやセーフレイのほかにも、EPCとして欧州トップのドイツ企業、juwi(ユーイ)が日本企業との連携を進めている。すでに国内太陽光発電事業のベンチャー、自然電力(東京都文京区)とjuwi(ユーイ)自然電力(東京都文京区)を設立した。

自然電力はjuwiのノウハウを活用することで、自社単独で150MWものメガソーラーを開発してきた実績がある(図3)。架台は、世界シェアトップのドイツ・シュレッター製を多く採用している(図4)。

図3 juwi自然電力の施工したメガソーラー

図3 juwi自然電力の施工したメガソーラー

図4 ドイツ・シュレッター製の架台

図4 ドイツ・シュレッター製の架台


 ドイツのFITでは、当初0.5ユーロ(約68円)/kWhだった買取価格が、最終的に0.13~14ユーロ(約18~19円)/kWhに下がった。その過程で、太陽光パネルは汎用品化して海外生産品が主体になり、その土地に応じた強度設計の必要なEPCサービスや架台に関しては、低コストと強度を両立できるノウハウが蓄積された。この分野はオーダーメイド性が高く、海外製の汎用的な技術や製品で置き換えるのが難しい。

 FIT先進国のドイツ企業は、太陽光パネルでシェアを落としつつも、こうした汎用化されにくい分野で、しっかりとノウハウを蓄え、世界市場に進出している。FIT導入が遅れた日本のEPCサービス事業者や架台メーカーは、32円/kWh時代に突入し、すでに「買取価格の低下」という荒波を乗り越えたドイツ企業と戦わねばならない。

 品質では定評のある日本企業が、コストダウンでどこまで単独で戦えるのか、真価が問われる。

(日経BPクリーンテック研究所 金子憲治)

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